ゴジラ展-大怪獣、創造の軌跡:ゴジラをずっと見てきた昭和40年生まれの感想
ちっちゃな頃、父親に連れて行ってもらった映画の中で見たゴジラは、でかくて。
ビルをガンガンにぶっ壊してた。
少し大人になって見たゴジラは、僕らの憂鬱をかわりに抱えこんでくれてるように暴れた。
だいぶ大人になって、平成のゴジラ。
なんだがしまらないハリボテの愛と正義感に殺されてた。
数年前に見たハリウッドのゴジラは、素晴らしかった。
放射能汚染が広がる日本の描写は現実と変わりなかったし、誰にも銃を向けない主人公が生き延びるのも潔い設定だった。
大きさもすごかった。でも、僕らの味方な部分があり、破壊王ではなかった。
ゴジラ展-大怪獣、創造の軌跡は匠の世界
福岡市美術館の改装前の大勝負「ゴジラ展-大怪獣、創造の軌跡」は、映画作りの現場の素晴らしさに溢れていて、15歳の頃これを見てたら間違いなく映画の世界に進んでたと思う。51歳まで食えてたかどうかはわからないけど。
「いない大怪獣を、いるように見せる」ためのあらゆる計算式からはじき出された夢のような大仕事を、作業着の大人達、メガネの大人達が頭を擦り合わせて知恵を絞りあってやり遂げた。
コンピュータモニタの中でシミュレーションしながら作る世界ではなくて、リアルなハリボテ。
人の目がアナログなのだから、アナログでしか再現できない世界を作る。
実際の町並みを何十日もかけて作る。
大怪獣がそれを壊す。
その一瞬のために、作る。
実際の図面から切り出された町の模型。繊細な手仕事がキツキツのスケジュールで進められて、一瞬で破壊される。
その瞬間のエクスタシーは、現場の人の方が映画を見てる人の何百倍もあっただろう。
「ゴジラ展-大怪獣、創造の軌跡」は、決して人様から「先生!」と拝められることはない崇高な仕事をまとめて見せてくれる。
デザイン画。
設計図面。
実際のスーツ。セットの一部。
本当の天国は、スタッフしか見れないにしても。僕らはその一部を見ることができる。
破壊は、愛情だ。
よくぞここまで作ってくれた、ありがとう。ドシャーン!!
CGがつまらないとは言えないけど、見てて眠たくなるのは事実。
「本当は、壊されてない」
そのことを本能的に感じてしまうのかもしれない。
ハリボテの特撮は、本物のリアルと戦う。
だから出来上がった映像は「チャチイよな〜」と思える映画もたくさんあった。
CGの完璧すぎる「空想世界」の方が素晴らしいものも。
でも、
ゴジラは水爆実験から生まれた怪物で。
それは現代においては「空想物語」ではなく「リアル世界」に近い。
放射能を浴び続ける僕ら、たれながし続ける怪獣を放置しているリアルな世界。
そこにはCGではなくて、特撮スタッフが手本とし作り上げたミニチュア世界の「リアル拡大判」があって。実際に人が死に。建物が壊れてる。
ミニチュアの通りに、壊れてる。
シン・ゴジラはどうだろうか?
ゴジラの最新作がある。
予告編を何度も見た。
すごい動いてる。リアルなゴジラ。
全然期待しないけど、見に行くと思うけど。
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