天国と地獄 ~サイコな2人~【連続TVドラマという表現】ほぼテレビはみないおっさんの感想

天国と地獄 ~サイコな2人~【コマーシャルに水を刺されるのがドラマの難点】

僕はテレビドラマを見ない。

テレビドラマはあまりに多過ぎて、役者さんも被ってて、役の印象が強くてお話に集中できないのもあるけど、「絵」を一番大切にする僕の嗜好には映画の方が何百倍もいい。ドラマは「絵」が貧弱なんだ。

そしてなにより削がれるのが、そのドラマに出演中の人が、コマーシャルにでてること(笑)
シリアスな場面でCMインしたとしても「にこにこしながらセールス」される。
これがほんと嫌

 

綾瀬はるか主演のこの「天国と地獄 ~サイコな2人~」というドラマ。
主演の二人「綾瀬はるか」と「高橋一生」があまり得意ではない。

でも綾瀬はるかは「わたしを離さないで」が素晴らしくよかったし、高橋一生も「岸田露伴」がすごくよかった。
のでがんばって見てみようと(笑)

初回は、いつものように見逃した(笑)
だから僕が見たのは「入れ替わったあと」から。

 

天国と地獄 ~サイコな2人~【わかりやすさを少しだけ裏切るのがおもしろさ】

 

ストーリーやセリフを追ったり、考察したりするのは他の人にまかせて、テレビドラマをなぜ人は見るのか?っていう観点からちょっとだけ書いてみようかな?(友人からの圧力もあったので笑)

 

正義感溢れる刑事と、サイコパスな犯人。
男と女が入れ替わる。

古典芸能のような設定で、誰からも「ああ、これがこうなって、結局最後は戻るんだろうな」なんて想像がつきやすいスタイル。
そのことが「入りやすい入り口」になる。
僕にように「最初を見逃した視聴者」も追いつけるような。

 

 

しかも「男と女」だ。
お色気的なコメディー要素も簡単につみこめる(笑)
天敵刑事に「わかりやすさ1000%」の北村一輝を持ってくるあたり「ん?これは実は、なにかあるのでは?」なんて勘繰ってしまった。
それははからずも「めっちゃいい役」だったってので当たった(笑)

 

 

綾瀬はるかについては「海街diary」がすごくよかったんだけど、他の映画でピンときたことがない(笑)
でもこのドラマは「自分でない殻をかぶった異性」の役だ。
誇張に誇張を重ねても平気。逆に「見た目」に惑わされないくらいの大袈裟な演技がぴったり。

これは高橋一生もおんなじで、水を得た魚のように「女の子」を演じていた。
これがとってもよかった。

もちろんある種ステレオタイプで、性のレッテルが貼られたものではあったけど。
こんな男の人も、こんな女の人もいてもいいなーって思えるくらいの豊かさはあった。

 

 

  • 男性と女性
  • 犯人と刑事
  • 真犯人とかばう人
  • 成功者と捨てられる人
  • 数分違いで生まれる双子の兄弟

ドラマで描かれる「対比」「自分と他者」の対角線。
世の中はすべて「対比」でできてる。
自分は自分の人生しか生きれず、その中で浮き沈みを繰り返す。
自分の生きてる世界が、体験することが全て。

ドラマや映画は「ほかの人生」を見せてくれる。
そこには「他の世界」を知る鍵が隠されてる。

 

 

天国と地獄 ~サイコな2人~【自分ではない他のものとして生きてみる】

男が女に入れ替わる。
心と体に違う性別が入ってる違和感
性的な事象
自分ではない「他の性」を体験することって、自由に生きていく上でとても重要なんじゃなかろか?
特に今、この「神が作った古い国」に吹き始めたジェンダーの風にとまどう僕らには
「自分と違うものへのシンパシー」がとても大切。
このドラマのふたりは「お互いの体」をきちんと預かり、お互いの性への尊敬があって、とてもよかった。
もちろん僕が女性になっても、一番やりたいことはセックスだとおもう(笑)

 

犯人と刑事が入れ替わる。
正義と悪というわかりやすいラインが、入れ替わってみることで複雑になる。
悪には悪の、正義には正義の行動があり、思考があるわけではなくて、「人間のなかに善悪」はあって、何の波に巻き込まれるかで行動は変わる。自分の信じる目的は、ある人から見たら偽物だったり

 

 

大きく運命が変わった兄弟
生まれた順番が違ってたら…。
双子じゃないにしても、子供は親の影響からは逃げられない。
親の経済状況、環境、自分じゃどうすることもできない。
昔から延々物語のテーマになる、最も近しい他人「兄弟」
相手のために何かをしてあげようと思う。その気持ちに嘘はないのだろうけど、「ほどこし」は人を変化させてしまうこともある

 

天国と地獄 ~サイコな2人~【最近のドラマは展開が早い??】

連続ドラマは、つづく。
それが面白い。
壮大なスペクタクルや感動に包まれる映画は、上映時間が2時間くらい。
描きたいものを絞らないとつまんないものになる。
でもドラマは何度でもひっくり返す。

このドラマも「ちらっとご飯作ってる間」に展開が変わっていたり、撮り溜めて、一回抜かしたら全然わからなくなったりした(笑)「ながら身」するのがドラマだと思っていたからちょっと焦った。

たくさんのキャラクターたちが、それぞれに動き、怒り、笑う。積み重なる人生。
時間をたっぷりかけて描くことができる「連続ドラマ」は、僕の好きな「画力」を超えて、物語を深く掘っていく。
なるほど、ドラマってのはそういう魅力があるのか…。

まあ、当たり外れもあるんだろうけどね。

 

 

天国と地獄 ~サイコな2人~【オリジナルな脚本はやっぱり楽しい】

日本映画にはオリジナルストーリー、脚色でないオリジナル脚本がどんどんなくなった。
なんとか製作委員会があるかぎり、企業の都合でのタブーも多いのだろう。
その分、「主張を混ぜ込んでエンタメにする」という力を持った人たちが「テレビドラマ」の中にいるのかもしれない。

 

「天国と地獄 ~サイコな2人~」は「相手の気持ちになって考える」とか「自分と他者の境界は実は刷り込みだったりする」「どんな状況下であろうが、僕らは人として生きなきゃいかん」なんていう熱くて、大きすぎるテーマを、粗挽きにして「噛み砕いて、知らない間に食べちゃってるようなドラマだった。

 

でもテレビ業界はまたすぐ、次のドラマにかわっていくんだろうな。
一つが終わったら、そのことに対してじっくり考えたり、もう一度最初から見て見たいなと思う僕のようなタイプのおっさんには、やっぱりちょっと急ぎ過ぎなプログラムかもしれない。





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