「星の王子さま」新訳が出てると聞いて、何だか読んでみたくなった。
サン=テクジュペリの描いた王子様の絵を見ずに一生を終えるのは難しいんじゃ?ってくらい有名な星の王子さま。
小さな星に住んでて、地球に落ちてきた男の子。
大昔に読んだ時は
- 何だか理屈っぽい王子様
- よくわからない登場人物
- 嫌な感じのバラの花
- 唐突なお別れ
の印象が強くて、いまひとつよくわからなかった。
でも何だか気になっていた。
古い本の新訳。
かなりハードなお仕事だと思う。
僕らは原文に触れたことがなく、訳者の言葉を読むんだもんね。ハリーポッターだってさ。松岡佑子さんの文章だもんね。
今回読み直したのはこれ。
実はこの新訳には「縦版」と「横版」があるんだ。びっくりした。
ちらっと横書きされたものを読んだけど、なんか雰囲気が全然よくなくて。
ああ〜古い人間なんだろねー(笑)
最初の帽子の絵(大蛇に飲み込まれた)で
「あ!思い出した!」
忘れてただけで、案外ストーリーは思い出せた。
特に印象が違ったのが、旅に出た王子様が会う人たち
国民もいないのに王様な人(王子様を「民」よ!と呼ぶ)
昔はばかだなーと思っていたけど。この王様は
「もし私が君に『鳥になって空を飛べ!』と言ったとして、できなかったらそれは私が悪いってこと」って言うんだ。
権威というのは道理に基づく。
その人にできることを命じなければならない。
なんか、すごくない??
他にも
- 賞賛されたい人
- 飲んで忘れたい人
- 星の数を数えて、その数を銀行に預ける人
- 何も知らない地理学者
など、センスのいい皮肉によって料理された抜群のキャラクターたちが登場する。
指示通りに毎日ガス灯を灯す人
毎日毎日日の入りに合わせて「ガス灯に火を灯す」のが仕事な人がいて。王子様は「この人は他の人よりマシだ。だって意味があることだもん」と一瞬思う。
明かりを灯す人は「1分で一周回る」この星のガス灯点灯に疲れ切ってるんだ。
休みたい!寝たい!と愚痴をこぼす。
なぜ?やってるの?と王子様が聞くと
「指示だからだ」と言う。
「星は年々、自転が早くなったが、指示は変わらなかった」と。だから必死でつけたり消したりしてる。
「指示は指示だ。わかる必要なんてない」
星の王子さまは160もの言語に訳され、5000万部ものベストセラーらしい。
多くの人がこの本に触れてるのに!
指示は指示だ!わからなくていいって思ってる人がこんなにもいるなんて。
- こっそり組み込まれたメッセージを拾う楽しみ
- 違う解釈をする楽しみ
- 解釈について話し合う楽しみ
物語の楽しみ方は色々だ。
老眼がきつくなってからだけじゃなく、僕は本当に本を読まない。
時々思い出したかのように、買ったりはするけど。
でも、物語は好き。
映画や音楽や、人の話す言葉の中に物語はある。
いろんな感情がぐしゃぐしゃになるラストシーンの美しく、冷たいこと。
ひんやりとしてるからこそ、暖かく感じるキャラクターたち。
どれかわからないから、どれも全部好きになれる。
井戸を隠してるから、砂漠は美しい。
すごく、重たい言葉。
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