松永美咲主催のイベント「第二回斜め45度企画」に、人形劇「黒い願いの森」nicoran-coranと牧畜業者にギターと歌その他で参加しました。
僕は気管支炎を患っていて、38度近く発熱。まあ、本番どうなるんだろうと心配でしたが・・・
最後は「気合い」って、本当にあるんだなーと思いました。
では、意識がもうろうとする中(笑)振り返ってみます。
松永美咲の朗読「生きる」
今さら?今だからこそ?谷川俊太郎 。
言葉を発することの責任とか影響とか共鳴とか
そんなものを放り投げることとか
そんなものを再び拾い上げるあげることとか
約束とか不義理とか肯定とか
そんなことを思いながら「言葉は人の口から出て初めて意思を持つんだなあ」と思いました。
mekoisu
ガットギターのループする和音と柔らかく動くベースライン。分断された言葉が自由に飛んで回る。
情念から逃げ出した小鳥のような声で歌われる、透明な冷たい歌。丸っぽいナイロン弦の響きの上で祈るように歌われる。
朝霧の中、シルエットの針葉樹。
そんな光景を見ました。
一聴すると「癒し」なんだけど、孤高。
優しく包む、というのでなく、聴いた人がその昔感じた「寂しいけれど落ち着く」経験を思い出させるような歌。
聴く人によって、いろいろかん感じかたをするはず。
古着市も気になって仕方がない!
中山万梨トリオ
何度か見た中山万梨さん。今日はトリオのはずがコーチくんとのデュオに。
ドラマティックなポップス。80年代のシティーポップスのかおりのする歌。
シングル向けだな〜なんておもう僕はちょっと古いのかな?
ベーシックなキーボードと、かなり歌いまくるベース。おとぎ話ぽい世界なんだけど、骨組みがしっかりしてるなあ。おしゃれだ!
ただ、この時は体調が最悪で、外に一時避難してました。
咳が出まくってて。ごめんね。
石田ラベンダー
歌声は天からの授かりものだからしょうがないとして、楽曲の素晴らしさに心がギュンギュンしました。
特に「さしすせその言えないさっちゃん」の歌は、今年聴いたベストソング。
童謡的な部分と、岡崎京子的なGIRLの心情と、アメリカという単語から湧き出るイメージ。
ああ、こんな歌があるんだ。
ひねりの効いたコードワークと、鈴のようにコロコロと鳴るちっちゃなテイラーのギター。
文句のつけられないワンピースと立ち姿。
ギターを持って歌うことで生まれるキュートを極めてる。
楽曲は作品で、歌うことは表現。
この二つの異なる世界のピークを見せてもらった。
バリエーションに富んだ楽曲は短編集のマンガのように「どこからとっても石田ラベンダー」だ。
こんな世界を歌いたいけど、僕には無理だ。悔しい(笑)
歌うことよりも歌を作ることが好きと、彼女は言っていた。そうだよね、そうなんだ。
よかった。勝手に分かり合えた気持ち。
今度体調のいい時に是非また聴きたい。なんか嬉しい気持ち。
nicoran-coranと牧畜業者
さて人形劇です。
妻であるnicoran-coranの作る人形やお話には僕はジェラシーを感じる。本人は全然そう思ってないようだけど、これは才能だよな〜と思う。
書きたい世界があって、お話を作る。希望も絶望も入り混じった架空の世界。
登場するヤギや魔女は幸せだったのか?不幸だったのか?
歌い続けるカエルは?
今回の劇は僕の書いた「カエルの歌」がテーマとして登場する。飛行機乗りになりたかったけど、丸い井戸の中で歌い続けるカエル。nicoran-coranは「カエルがこの歌のままではかわいそうだ!」と言った。そしてこの物語を作った。
生涯をかけてやるべきことを見つけたものはきっと幸せなんだ、という。
それが周りから見たら「願いが叶わなかった」ように見えても。
練習では僕は相変わらずセリフまわしで「キャラクターの理解が足りない!」と怒られまくったが(笑)歌と出しゃばらないギター、そして暗転(笑)でお役に立てたと思う
音楽中心のイベントの中で人形劇をやることの意義はなんだろう。
人形劇は歌とは違う方向から物語を語ることができること。
そして「かわいい」だけじゃバカだけど、「かわいい」を使って伝えたいことを届けることができるのも人形劇のいいところかな?
垣内美希
垣内さんの歌。何度も見たし、一緒にギターを弾いたこともあった。
もう垣内さんは誰にも手のつけられない世界を作り上げた。
いたるところに飛散した「言葉」を線で結び、垣内さんしかいない世界を作る。
水滴や、尾根や、淡い陽の光。シダやコケ、黒々と湿った土。
その中心の山小屋で垣内さんはギターを静かに鳴らし、歌う。
久しぶりに聞いたグレープフルーツジュース。
あんな悲痛な「ららら」を聞いたことがない。きっとこの世界の言葉じゃない。
垣内さんはいつも白い服を血だらけにして立っている。
誰かの傷が癒えるたび、彼女の傷か増えてゆくような。
僕は垣内さんの歌を聞くと、首を絞められてるような感覚になる。
どくどくと血の通う音が大きく聞こえてくる。
酸素がなくなって視界が狭くなってくる。
涙か出るのとは少しちがう深くて広い諦念。その上にざわざわと葉を茂らせる古代の植物。
そんな光景が頭の中に広がる。
ずいぶん長くなったけど。これで「第二回斜め45度企画」レポ、終わります。
最後に。
このイベントのきっかけは、僕と松永美咲でやっていたユニット「悪人」から。「悪人企画」としてスタートしたもの。
僕はその責の重さに耐えられず、脱退した。
その代わりピラシを作ったりでバックアップしてる。
今回のチラシも、なかなかよくできたと思う。
イベントを作り、運営する。
この責務はとても大きい。生半可なことじゃできない。
出演者をチョイスし、連絡し、会場をセッティングし、俯瞰で全てを見ながらも細かいところを修正する。
松永美咲の努力と労力に心からの賛辞を。
彼女がいなければこんな素敵なイベントはできなかった。
散りばめられた5つの宝石が輝く夜は、なかった。
お客さんだけでも、演者だけでもイベントはできない。
意思を持ち、理想を掲げ、しかも裏方に回る。そんなイベント主がいないと、この世にはイベントはないんだ。
ますますの発展をお祈りします。
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