垣内美希さんの歌を聞きに、小倉「ぶらん亭」へ ~ その3(完)

垣内美希さんの歌を聞きに、小倉「ぶらん亭」へ ~ その1

垣内美希さんの歌を聞きに、小倉「ぶらん亭」へ ~ その2

垣内さんの前後に出られたお二方のことも書いておく。
お店に入ったとき、松岡怜央さんがもう歌ってた。
最後の3曲くらいを聞いた。

「わ、アコースティックライブとはいえ、
すっっっっっごく 小さい声で歌うんだなあ」
小さな音で弾くんだなあ」

というのが第一印象。

でも、ちょっと聞いてると、
その小さな声と音がうみだす多彩さに心奪われる。

言葉からは光景が目に浮かんでくるし、
メロディも、ギターも自由自在。すごくうまい。

一曲、バンドで一緒にやっているという方と
バイオリンでコラボしたのだけど、
「・・・この小さな音のギターと、バイオリンでコラボ?」
って思ったんだけど、これがまた、いいんだわ。

遁走・・・疾走・・・
メモをなくしちゃったんだけど、遊園地だったかな?
賑やかなとこから走って逃げる、みたいな歌で(すごくざっくり)、
その雰囲気が音に出ていて、

すごいクリエイティブで、かっこよくて、楽しくて、
若い才能ほとばしる! って感じがした。

トリの藤井さん。
魚座の藤井さん。

十年以上前になりますが、
いろんなライブハウスでアマチュアミュージシャンのライブをよく見ていたころ、
大好きだったバンドのひとつが魚座でした。

あたし、アルバムだって持ってるのよ。しかも2枚も。

十年ぶりくらいに見る藤井さんのライブ・・・
むちゃくちゃ楽しみにしていった。

私が知っている、昔の歌を歌うのかどうか?
歌ってほしいような、歌ってほしくないような(笑)

正解は、歌いませんでしたー!
うん、そうだよね。それでいい(笑)。

藤井さんは藤井さんで、歌い始めたら即、空気を支配する。
声がでかい。ギターも「かき鳴らす」って言葉がぴったりで。
いいよ。いいね。

肉声とアコースティックギターだけのライブなのに、
松岡さん、垣内さん、藤井さん、すごい三者三様。
人の声、人の奏でる音は、本当にそれぞれだね。

十年経っても藤井さんがこうして朗々と歌ってることに
とりあえず感動してしまった。
なんか、お互い、なんとかかんとか十年やってきたよね、
って肩ポンしたくなるような気持ち。
ほぼほぼしゃべったことない仲ですけど(笑)。

垣内さんがとても深遠な歌を歌うならば、
藤井さんの歌の世界はとても卑近で(よい意味で)、
その卑近さは、又吉直樹が登場するよりずっと前から、
私に太宰や芥川を感じさせていたものだった。

相変わらずだった。

アイスコーヒーがこぼれたって話に始まる文学。
免許証見て本籍地に行ってみたらラブホテルだった、とか。

なんかこう、
じめっと湿っていたり、
わけもわからず叫びたくなるような気持ちだったり、

そういういろんな情念みたいなものが
より前面に出てる感じがした。
藤井さんがすでにけっこう飲んだ状態でやってたからかもしれん(笑)。

十年以上前の藤井さんの歌って、キャー☆ていうのとは違うんだけど、
なんか女心をくすぐるというか
どこかキュンとくるところがあったんだよね。

そんな少女漫画感が目減りしてて、
ふらふらと、でもしぶとく生きてる大人の歌だなー、と思った。
それが、すごくよかった。
時が止まってなくて、ちゃんと十年分の月日が流れた歌を歌ってる感じが。

・・・とはいえ、藤井さんはやっぱり女心をくすぐるのか、
キャー☆って感じのリアクションがお客さんから起こってた気もする。
さすがだ。

 

あった! you tube探したらあった、藤井さんの動画!
しかも何これ、電車の中で歌ってる。超かっこいい。

10年以上前から歌われてる、私も当時大好きだった『海』。
おさえにおさえたAメロからの、

♪俺は忘れるよ おまえのこときっと

の解放感、甘やかさ、そして切なさよ!

ライブ終わってから聞いたことろによると、
この場所はもちろんライブハウスじゃないし、
お店ですらないらしい。

なんか、事務所の一画?
「駄猫と本の部屋 ぶらん亭」だもんね。
店じゃなくて、部屋。

本がすごくて!
マンガも含め、とにかくたくさんの種類の本で壁が埋まってる。
えーっと、古本屋でもないわけだから、これは蔵書なんだよね。すごい!
私が案内された席は、右に坂口安吾びっしり、
背中に地元の歴史や考古学びっしりで、運命を感じたよ(笑)。

ライブや落語などを月1回・・・
完全に、ご夫婦で趣味でされてるらしい。
もう5年も続いてるとおっしゃってた。

ワンドリンクついてるけど、持ちこみも自由で、
きゅうりとか、キャベツとかも随時まわってくる。
常連さんの差し入れで美味しいお味噌が添えてあったり。

ライブの後、いろいろお話して、楽しかった。
私も年を重ねて羞恥心というものが減じまして、
垣内さんや藤井さんにも厚かましくべらべら喋って、すみませええん(にこにこ)(反省してないあんまり)。
マスター、優しかった~。

行き方わかったし、その気になればまた行けるな、と、明るい気持ちになった。

歌を歌う人がいること
歌える場所を作る人がいること
聞きたい人が集まること
歌を聞いて心が動くわたし
車窓の風景 夜の灯り

いろんなことが、とてもすてきだ。

おわり。読んでくれてありがとう。





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