シーモアさんと、大人のための人生入門:イーサン・ホークが監督を務めたドキュメンタリー。
きっかけは、イーサン自身が人生に、仕事に迷い、ステージフライトに襲われていた時に、出会ったピアノ教師のシーモア・バーンスタイン氏にあっさりと心を見透かされたから。
このところ素晴らしい作品に出まくってるイーサンホークにそんな悩みがあったなんて!人は、他者から見てどう見えてるかはあてにならないなあ。
シーモア先生。
醸し出す雰囲気、声、表情が「相談したくなる」オーラに満ちてる。
特に笑い声と、声。
人の持つ美しいサウンド。
シーモア・バーンスタインのそれは、彼の弾くピアノのように美しく優しい。
クラシック界、それもピアノプレイヤーの世界にもスターダムの階段はあり、「有名になりたい」というメジャー欲求と「音楽を高めたい」とするアート欲求がある。
人は「スター」になるために練習を続ける。
出だしは「音楽」だったのかもしれないけど、富や名声はいつど絡みついたら死ぬまで離さないようだ。
シーモアさんと、大人のための人生入門:先生いわく、多くの音楽家が苦しんでいる。
アートと現実の狭間で。
演奏がうまくいかないと、日常の自分自身の生活すらダメだと感じる。
中途半端なアマチュアミュージシャンの僕でもそう感じるから、プロならなおさらだろうなあ。
いい気になって傲慢になるか、絶望して卑下するか。
そこの安定に苦しむ。
そういうスターシステムの中でも十分輝いていたシーモア先生は、50歳を越えた頃、演奏活動をやめて、ピアノの先生になる。
その方がクリエイティブだから、と。
シーモアさんと、大人のための人生入門:ステージで緊張するのは当たり前
音楽をわかればわかるほど、緊張する。ナーバスになる。
そういうもんんだよと、先生は言う。
ステージの上で、多くの人に見られながら何かを表現しようとか、音楽で感情を呼び覚まそうとする怖さ。シーモア先生が演奏を止めてしまった理由の一つでもある「ステージフライト」
うまくやろうとするから緊張するんだと思っていた。
リラックスが足りないんだと思っていた。
でも、緊張するのは当たり前と言われて、ホッとした。
シーモアさんと、大人のための人生入門:自分の中に神はいる
宗教や超自然現象に触れて、シーモア先生は言う。
「宗教の我慢ならないところは、神は他にいて、自分の中にはいない問いうところ」だと。
本当に大切な良きものは、神が持っているんじゃなくて、それぞれ自分の中にある。
音楽はそれに気がつかせてくれる。
あるのか、いるのかもわからない神様でなく、今ここに聞こえている音楽が、自分自身の中に「大切なもの」があると気づかせてくれる。だから人は音楽を愛するし、耳を傾け、心を開く。
シーモアさんと、大人のための人生入門:富や名声を「成功」と位置付けることの怖さ
音楽を知ると、「見えない自分自身の豊かさ」に気づく。
でもお金や名声を成功と捉えると、「あたかも自分が豊かでない、ダメな人間」だと思い込まされる。
商業的成功や名声のないほとんどの人が「自分は何も持ってない」と思う。
それは間違った考えだ。
何も持ってないと感じる人は「操作されやすい」。
「お前はダメなんだから、成功してる俺の言うことを聞くべきだ」
という悪魔のささやきに耳を貸し、丸め込まれ、奴隷化する。
経済的に豊かであるとか、名声を手にした成功者だとか、「あちら側の定規」で幸せを測ってしまう。
僕らは僕らの内なる美しいもの、豊かなものに気づけなくなる。
シーモアさんと、大人のための人生入門:映画はこんな堅苦しいものじゃない笑
この映画には
- ユーモア
- 真摯な態度
- 優しい笑い声
- 美しいピアノ
- 音楽の高揚感
- 柔らかい言葉
が満ち溢れている。
シーモア先生が住むワンルームの部屋の灯りのように、暖かく優しい。
映画館で見るのは、もしかしたら難しいかもしれないけれど、DVDになったときは是非、みんなに見て欲しいな。
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