博多駅前のゲリラハウス。
最近縁があって出演することが多くなった。
この日は「SUPER STRONG POINT!!」というタイトルで、ゲリラハウスを根城にしてる城主たちのようなミュージシャンが勢ぞろい。
時々一緒にやってる「こさいみなみ」もソロで先発出場。
たまには、客席から応援するのもアリやろね?と出かける。
家を出た途端の大雨。全身ずぶ濡れ。発熱中の体にはキツイ。
いくのを断念しようか?とも思ったけど。まあ無理はつきものということで。
傘を買い、タオルを買い、到着。寒い・・・。
少し押してスタート
1番:セカンド「こさいみなみ」
このところよく一緒にステージにいる彼女のライブ。
一人で立つ姿、一人で鳴らす音。
自分が隣にいないのはなんか不思議(笑)
初めて観客として見た時に度肝を抜かれたその歌声をもう一度聞いてみる。
ニーナシモンのfeelin goodで観客をぶん投げる。
やっぱかっこいいね。
二人でやってる曲は、二人バージョンの方がいい!と信じてるけどね(笑)
でも基本はソロシンガーの彼女。そして頑固もの。
外国のお客様にも受けてた。
最近「僕のサポートは(ギターだけじゃなくね)はお客さんに望まれてないんじゃ?」と思うこと多くて、
- お客さんが望んでること
- こさいみなみが望むこと
- 僕の理想の姿
これらのバランスに悩んでいる。
彼女は基本、ソロシンガーなんだ。そこに何かしらの「プラス」を持っていかないと僕は居る意味ないなぁ。
もう一度、しっかり考え直してみよう。納得した答えを出せるまで。
きっとうまくいく。
2番:レフト「福本大智」
オープンチューニング、タッピング、ハーモニクス。
ソロギターという難しいスタイル。(僕も昔やっていて、突き詰められず、飽きちゃった)
テクニックが曲芸にならないようにするため、気をつけなくてはいけないことは「曲」にどれだけ世界を押し広げる力があるかどうか?じゃないかな。
北九州の福本大智さん。
安定したテクニックは、お客さんを驚かせ、あっと言わせ、すげー!と思わせるに充分。
でも、もう少し「意外性」とか「無理やり感」とかがあるとよかったな。
出来上がった世界で安心して遊んでるように見えた。
ギターにはもっと不思議な世界を描く力があるし、不浄なものもある。
彼がホスピタビリティや癒しを目的としてるなら話は別だけど。
もっとヒリヒリした演奏と、燃え上がるようなギリギリのテクニックを見たい。
淀んだ世界を、今のギターの輝きをさらに増すような漆黒の闇を。
3番:サード「シナプス」
この日の金メダルはこの三人組だ。
爽やかに毒を孕む男の子コーラスや、心地よく響くジャンベ。下手くそさがアイデンティティーだと言っていたが、なんの!歌心溢れるギター。
言葉を発さない彼らは「ゆるい」ステージングと思われるかもしれないけど、世の中をなめくさったような歌詞と(笑)その目線と。
脈々と流れる日本語ロックを解体し、再構築し、さらに人工の甘味料をプラス。
ヒップホップという激震のあと、ビートとリズムを飲み込んで苛立ちを紛らせていたニュージェネレーションであり、ネオ・ビートニクだ。
路上からはじまったビートニク&ヒップホップ。
このゆるく死んでいく現代に路上はなく、あるのは整理された町並みと、寿命すらわかってしまうような電磁波で運ばれる情報。
シナプスの書き出す、吐き出す毒はユーモアという香辛料の選別が秀逸。
そうだよ、メッセージはビートがないと伝わらないし、ユーモアがないと浸透しない。
この二つを持ってる恐るべきヤング、それが「シナプス」だ。
演奏された全ての曲がイライラする(笑)
ああ、こんな言葉で、こんなビートでその風景を、その心情を歌うなんて!俺がやりたかったことだ(笑)
ぼくのりりっくのぼうよみ+はっぴいえんど+コールポーター&ジョンレノン。
息子世代の天才たちは、まだまだあちこちにいるのかもしれない。
彼らの歌とビートに反応する大人だって、きっといるはずだ。
4番:ファースト「萠珈」
いつもより燃えてるような若造。今日の衣装は「借金取り」だという。
あれ?僕の普段着のような(笑)
オリジナルを作るソングライターにはある種のカラーというか、一定の曲調がある。
スローだろうがミディアムだろうが「ああ、こういう感じの人が好きなんやろうな」と思わせるものが。
萠珈は完全に大森靖子チルドレンなんだけど、ものすごく古いロック、比較的新しめのロックの影響を感じるところが面白い。
ドアーズやベルベットアンダーグラウンドからマリリンマンソンなどのガーリィで可愛らしいロック。赤いカーテンやデコられたベッド、タバコとアルコールと少しの日差しでできた「さみしい国」の城主だ。
彼女については過去にも書いたので、そちらも読んでいただければ嬉しい。
>萠珈(モカ)ワンマンライブ【赤い衣摺れは宵待の合言葉】銀のナイフの冷たさよ
シナプスの曲作りが「ひねくれ者の照れ笑い」なら、萠珈の曲作りは「一人ファッションショー」だ。素直でまっすぐな裸の自分がいるにはいるけど、お出かけのたび違った服を着る。
人に見せるためのものも、自分が高まるための服もある。
曲ごとに下着から全部着替える。補正もするかもしれないし、スキンケアもする。
いろんな音楽を飲み込んで出来たキラキラのかけらを言葉とビートにのせる。
ライムとプライム。
新しい曲が出来まくっているらしく、レパートリーは増える一方。
グランジの香りが強くする「アナベル」とか、輪郭のはっきりしたスカ「ドクターコレクター」、ブルーハーツがワンピースを着たような「童謡」、どれも素晴らしい。
苛立ちを絵本に変える魔法のランプをこすっては、ラップのように飛ぶ言葉を捕まえて、申し訳程度に定番のコード進行にのせる。
その作業が夜な夜な行われてる。
新しい物語のために。
僕はそれを聞くのが楽しみだし、2017年5月16日にはゲリラハウスで一緒にやる予定。
とても楽しみだ。
5番:ショート「MAI」
いろんなところで一緒になったりすれ違ったりしたけど、しっかりじっくり見たのは初めてかもしれない。対バンだったりすることが多いので僕が落ち着かないことが多かったから(笑)
サポートを入れての三人組。
ポップな弾き語り曲や、手拍子の似合う元気の出る曲がメイン。
でも中盤で歌われたファンキーでソウルフルな曲が一番好きだった。
なんというか、他の誰でもない感じがバシッと出てた。
場末のキャバレー的な「匂い」と「湿度」を感じる歌。
そして「一斗缶での焚き火」のような熱さと温かさを感じる歌。
お客さんを乗せ、あおり、サービスする。
ショーマンシップとエンターテイメント魂にがっちり裏打ちされたステージングは、多くのイベントでの経験値だと思う。
だからこそ、お客さんを気にしないステージを見てみたい気もする。
自由に歌い、シャウトし、飛び跳ね、甘えてみる彼女を。
猫の目のように自由にクルクルと変わるライブを見てみたいなあと思った。
着地など考えずにブランコから飛んでいく子供のように!
いつも顔を会わせる人と、ステージが終わったあと話したりするのが苦手だ。
そういう時お客さんだったら、すっと帰れる(笑)
ステージは夢だ。わずか数センチの高さのステージでも。
そこで放たれるエネルギーをしっかりと受けとめたから、そんな日は早く帰りたい。
まあ、付き合い悪いのはね〜。よくないとは思うけど(笑)
ゲリラハウスが満員で嬉しい。
お世話になってるすべてのライブハウスに、お客さんがいっぱいになるといいのに。
僕の時は、満員にならない。
そういう意味も考えないといけない時期かもしれないな。
いろんなことを考えされられた客席からの一夜でした。
【609号室】ガーリーおじさんはまったく役に立たない2017
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