「篠山紀信展 写真力」@福岡アジア美術館
冬休みに見に行きました。
古今のスターの写真が盛りだくさんで、お客さんもとても多かった。
しかも、老若男女問わず、いろんな人が見に来とってね。
私も、6歳の息子と一緒。
大きく引き伸ばされたスターの写真は、ド迫力。
思わず息をのむ。
小さめの写真では、いい表情の彼/彼女が、親しみ深く語りかけてくるよう。
すごかった。
篠山紀信、何でもできるんだなあ、と思った。いや当たり前かもしれんけど。
妻夫木聡やAKB48のように、
てらいなく撮られていて、そのまま事務所の宣材写真になりそうなものもあれば、
大原麗子や宮崎美子、Y.M.O.のように、
「これぞ、この人だ!」と、
私たちの脳内イメージが具現化されたような写真もある
(というか、こういう写真が世間に流通して、
スターのイメージが作られていくんだろう。
写真って、時代を写すだけじゃなく、
写真がスターを作り、時代を作るという側面があるんだと思う。)
松田聖子や安室奈美恵、羽生結弦など、
時代の頂点に立ったスターの
日常のなにげない表情を捉えたスナップ写真みたいなのもあれば、
背景にしろ衣装にしろ作りこまれた写真もあった。
きれいな背中を中心に、斜め後ろから顔が写る杏とか、
ゴスロリっぽい服に埋もれない、不思議に強い原田知世とか、
クールな北野武とクールなタモリとか、
着物の裾を割ってしゃがむ加賀まりこの下駄の赤い鼻緒とか、
小川で涼む古手川祐子の浴衣から大きく覗く太ももとか、
洋服と短髪で「睨み」をする市川新之助(当時)とか、
良かったなあ。
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ディズニーランドや歌舞伎、相撲は、それぞれコーナーが設けられていて、
これもすごく迫力あった。
写真家の色を出すというより、その世界のすごさをそのまま撮りたい、て感じ。
スペクタクルな世界の力を信じているんだなあと思った。
畏敬と愛情の念を感じた。
勘三郎 in ニューヨーク とか、
勘九郎 with 建設途中のスカイツリー とか
金丸座で襲名口上をする歌舞伎役者たちを舞台側から撮ったやつ とか
晴れやかさに、胸が熱くなるようだった。
一枚の写真で、人はこんなにぐっとくることができるんだね。
スターの力、写真の力。
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写真展の構成やデザインも、わかりやすくて、堂々としていて、横綱相撲。
最初のコーナーは「GOD」。すでに鬼籍に入った人々。
きんさんぎんさんに始まり、美空ひばりや、勝新太郎や、三島由紀夫。
すごい「昭和」感。
ここでは、写真を展示する背景となる壁は真っ黒。
次は、「STAR」時代を彩り今も輝くスターたち。
吉永小百合や王さん長嶋さん、ももクロや壇蜜もいる。
白くて明るい背景。
歌舞伎やディズニーを撮る「SPECTACLE」は、
鮮やかでカラフルな写真ばかりだから、当然、背景はシンプルに。
生々しい肉体が展示される「BODY」の背景は真っ赤。
そして再び暗くなり、モノクロでつづられる「ACCIDENTS」になる。
スターや虚構のまばゆさにくらくらしたあと、
東日本大震災で被災した人たちのポートレートという「現実」で写真展は締められる。
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実はこの写真展、2度、見に行った。
6歳の息子が、「どうしても、また みたい。おとうさんにもみせたい」
と言うので。
彼の心を捉えたのはズバリ、「BODY」コーナー。
出口近くで、
「もういっかいみる、はじめから。はだかのとこ、すごかったやん?」
とささやく彼に噴き出した。
その夜は、仕事から帰った夫に熱血解説しながら大興奮。
「おんなが、はだかで、こうやって、おっぱいまるみえで」
「そとで、ブルーシートみたいなのにすわって、しりが」
「おとこも、はだかで おどりよると!」
↑息子が書いた図。
実際に見た人は何となくわかってくれるかと(笑)。
ちなみに、右下で座っているのは宮沢りえ@サンタフェです。
翌日も、「しりのしゃしん、すごかったー」と言い続け、
「でも、なんで、はだかのしゃしんを かざるんだろう?」
「なんで、そとで ふくぬいで、しゃしんとるんだろう・・・」
と、だんだん、冷静で本質的な疑問に至っていくのが面白かった。
私は、あの「BODY」コーナーを見ると、
写真家が裸を撮るのはごく自然に思えた。
生きている人間はみんな肉体を持っているから。
そこに興味を持ち、表現したいと思うのは当然のことのような。
でも、息子にはそんなこと言ってもわかんないだろうしね。
君は、これから長い月日をかけて、自分で考えていってね。
アートとポルノの違いとか。
人の尊厳を踏みにじる表現に対しては、感覚的にノーと言える人間になってほしいものです。
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