Amikaというシンガーソングライターが好き。「揺れる光ない海の底」「会えない事になった日」

今から10数年前。中古レコード屋さんで一枚のCDを見つけた。

Amika 揺れる光ない海の底

知らない人のCDを買うのが好きで、購入判断するのはジャケットと、曲のタイトル。

  • 揺れる光ない海の底
  • ナンを食べにいく
  • 住宅
  • 一日

なんていうタイトルに興味を持ち、購入した。

不思議な転調する進行とか
張ってるのに、力強いだけじゃなく「何か」が混じってる声と
目の前の風景を熱くなったり冷めたりして書く歌詞。

すごく気に入った。

「朝方」という曲の

別れた喪失感に包まれて、後悔をしたり泣いたりしてるのに、落としても割れないプラスチックのコップに「私もこんなもんか」と思ったっていう歌詞。

気持ちの高ぶりと、急にふと冷静になったりするそのシチュエーションの描き方に、やられた。

一曲一曲に、キーワードのように印象的な歌詞があって。「鍵となってその世界を開けることば」の力に気付かされる。

一瞬、明るい女の子のハッピーソングに聞こえるけど、裏が見え隠れする。

 

一枚目のアルバムに関連するCDシングルも、それぞれにバージョンが違っていて。楽しい。

 

そして、決定的だったのが2枚目の

会えない事になった日

歌詞の美しさは研ぎ澄まされて、サウンドのバリエーションも増えて、すごいボリュームの情報量と完成度。11曲収録とは思えない。

オレンジの匂い という曲の

オレンジのリップクルームつけた
甘い匂いが嬉しくて
例えば果物選ぶとき
甘そうなやつを手に取るでしょう

なんてフレーズ。さらりとした肉体感と質量感。それが次のフレーズの

あなたもどうか私を取って

で、ふわっと、香る。

 

すごいなあ。立体的だなあ。

 

タイトル曲 ランチ後 でも

考えないでいようと
大きく息を吸い込んだ
けど息を吐くときにはすでに
あなたのことを考えてた

この4行で、ほとんどの世界のラブソングは歌えるんじゃないか

 

愛情 という曲では

一体いつ この胸に
あなたは種を植えたのだろう
肺と肺の隙間を伝って
この気持ちの芽が出てきてしまう

という、ボリスヴィアンの「うたかたの日々*幸せバージョン」みたいなフレーズが来る。
苦しいという、体感を持って。
それがポップソングのメロディというより、オペラやバレエのようなメロディーでくる。

この2枚目のアルバムは、途中で聞くのをやめられない。

最近、ようやくこの時期のCDシングルが手に入った。最後のワンピースは「90

%」という曲。力強く堂々とした曲。

二人の間を埋めてしまいたい
身体を使ってもまだ足りない

熱量と質量と。
気持ちと、身体。
アルバム「会えない事になった日」では奇跡的なバランスで立ち上がってくる。

 

最後に手に入ったシングル。クレジットにあの人の名前が。

お?聞き慣れたグレッチの歪みの音が。フレーズもそうだ。ここぞってところまで引っ張るギター。ぜひ聞いてみてください。
在日九州人を名乗るあの男のギターです。

 

その後、Amikaさんの事を見かけることはなくなった。

僕はバンドをやり始めて、歌を書くようになった。
なんだかしっくりこない時、うまく書けない時。
このアルバムを聴く。

インターネットって素晴らしい。
Amikaさんをtweetで見かけ、フォローした。

最近はCM音楽などを作ってるらしい。

それより嬉しかったのが。僕と同じく「ワードプレス」でヒーヒー言ってること(笑)

僕はもともとグラフィックデザイナーで、いろんな流れで仕方なく「ワードプレスでサイトを作る」という仕事になった。

htmlなんてわからないし、スタイルシートなんてとんでもない。
それが今から3年ちょっと前。
本当に泣きながらやってた。
意味不明のエラー。真っ白な画面。
飛んじゃったデータ。

つぶやかれる書き込みを見るたびに
「そんな日々をAmikaさんも、日本のどこかで過ごしてる」んだと思うと嬉しくなる。

 

今ではなかなか手に入らなくなったCDだけど、見つけたら是非手に取ってほしい。

>>Amikaさんのお手製サイトはこちら

 

【609号室】ガーリーおじさんはまったく役に立たない2017

 

 

 

 





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