夫婦という一番小さな社会の存在
友達のエミさんが「壇上でしゃべる」というので見に行った。
そのくらいの距離感であることと、個人的な感想だということをまず最初に。
専業主婦であることで、
あるいは
仕事を持っていても
夫並みの収入がないことで、
どこか肩身の狭さを
感じることはありませんか?
そういう呼びかけだった。
うちはもう子供は23歳になる「子育ての終わった家」で、子供が小さな頃は自宅で仕事をしていたという特殊な状況。
だから専業主婦の孤独感は「想像すること」でしかわからない。
壮絶なものかもしれない。
言葉もしゃべれない異星人を24時間育てなくてはいけなくて、外で働いてくる夫の世話もし、ママ友と言われる閉鎖的ヒエラルキーのどこかに位置しなくてはならないプレッシャー。
「NO」と言えない人間関係の中で、いろんな感覚を遮断して流れに任せた方がラクになれる・・・。
やっぱり自分の体験したことではないので想像力を働かせて、聞いた。
4人の違った趣味趣向の女性の話を聞いて思ったことはこの二つ
- 経済的な「稼ぎ」に男も女も重きを置きすぎていること
- 家庭のなかにある社会への扉(配偶者)を叩いてみることがもっと必要かも?
社会は、どこにあるんだろう?
家を出てオフィスに行けばあるのだろうか?
僕ら夫婦は友達が少なく(笑)、自営業期間が多かったので「社会との関わりの中であまり生きていない」というこれまた特殊な環境なので、これも想像するしかないけど。
- 働いて家に帰ってきた配偶者を「稼ぎ」抜きで愛してるか?
- 家で一日中働いてる配偶者を「家事業務遂行」以外で愛してるか?
- 配偶者の毎日の仕事や生活以外での好きなことを知ってるか?応援してあげられるか?
本当に個人的な意見だけど、
専業主婦は社会から隔離されてるのだとしたら
愛して結婚した配偶者に、その不安を話せてるだろうか?
お互いに話せる環境を作ってあげられてるだろうか?
たった10分でも、TVを消した濃密な環境を。
夫婦が一番小さな社会だと思う。
意見の不一致。議論。譲歩。賞賛。感謝。
子供は二の次だ。(まあ、うちはそれでいろいろ困難を招いたけど笑)
夫婦という「社会」を育てること。
例えば星の王子様のすむ小さな星のように。
二人で「子供を育てる前」に、二人の社会を育てられたら。
世界中が敵になっても、夫婦だけは味方でいられるだろうか。
声をあげる人と、口をつぐむ人
会議でよく聞く
「女性の意見を反映した商品」じゃないと売れない。
これは単なるマーケティングで、女性をどうこう思ってるわけじゃない。
- 女性を輝かせる職場
- 女性が働きやすい環境
これすらも「輝かせるのは会社(男性社会)」って言う「裏」がある気がする。
長いこと市町村の冊子作りの仕事をしていたので、こういう「男女共同参画イベント」に参加する(取材する)ことが多かった。
いつも思うのだけど、
本当に聞いてほしい人は、こないことが多い。
アンケートにも書いたんだけど、「勉強会」的イベントをやると
- 行動を起こす人を見て、刺激を受け、私もそうなりたい!と願う人
- 行動を起こす人を見て「私とは違う」と、さらに口をつぐむ人
が、あぶり出される。
ロールモデルの弊害といわれるもので、
ほんのちょっとしたことでも、数センチのステージ上で話すことで「立派な話」に変化する。
聞く人は話す人との違いを自分の中に見つけ出し、安心する。あ、私はあの人とは環境が違うのでできなくてもいいんだと落ち着く。
「勉強会に来る人は、勉強会がなくても勉強する人」という論理。
雑誌に載ってる「素敵なフウフ」特集。
それを眺めて「いいわねぇ。うちとは違うわ」と悪意を持つ。それは割とあること。何かをやってる人は、やってない人の「敵」になる。そのうち敵の敵は味方みたいな流れで、ごっそり「物言わぬ圧力団体」へと変容する。それが危険。
今もう、割とそんな流れを感じる。
発言は「やばい」ていうか。
それでも、誰かが声をあげなきゃダメなんだ
僕は音楽をやっているのだけど、聴きに来る人は積極的に聞く人。
でも、届けなきゃいけないのは「そこまで積極的でない人」だと思う。絶対数を増やしたいから。
どうやったら
- 気楽に
- 楽しく
- 敷居を低く
それほどでもない人たちを集められるか。
だって社会を変えるには「変えようとまでは思わない人たち」を取り込まないといけない。
革命だと気がつかせないで、殻を破らなければならない。
違うフィールドからのアプローチ
エミさんは歴史オタクで、大河ドラマや朝ドラなどの「得意分野」があるし、ママじゃなに出てた方も「無農薬野菜」とか「デンマーク」なんていうキーワードの得意分野を持っている。
そっちから入ると「男女共同参画」よりも敷居が低いんだ。
その個性をうまく生かした集客やイベント内容にすると、もっといい気がするし、会場も少し敷居が高いかも(意識の高い人しか参加しづらいかなぁ)。
そして定期的にやっちゃうことも。
本当の真ん中は「ワークライフバランス・共同参画」何だけど、サテライトのようにぐるぐるとその周りを回る面白いこと。
デモには参加しないけど、なんとなく原発再稼働は不安だとか、
なんとなく、嫌だな。でもその「いや」に気づいちゃやばい気がするから隠しておこう・・・なんていう層を取り込む何か。
ま、例えばエンターテインメント。
人形劇とか(笑)
良質なエンターテインメントで包んだ「目的」。
とても難しいと思うけど。
今日お話を聞いた方々は、それぞれ違う価値観で、違う経歴で。
こんなことでもないと「一生触れ合わないかもしれない」人たちな気がした。
そういう出会いを生むためには、「何かやらなきゃ!」ではなくて「これ楽しそう!」からスタートできることが重要。
すごく長くなってしまったけど。
うまくまとまらなかったけど。
- 楽しいことに参加したいという欲求
- 自分を変えたいという欲求
が
- どうせ自分なんか
- 私にはそぐわない
を超えていくことはきっと可能だから。
エミどん、今日は誘ってくれてありがとう。
【609号室】ガーリーおじさんはまったく役に立たない2017
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