こさいみなみ師匠から「どんどんオープンマイクに出て、どんどんガッカリしてください?」というアドバイスをいただいたので、いろんなオープンマイクや聴衆ありの公園で修行中だ。
はじめましての方が多いなか、きりぎりす音楽会に参加しました。
トップバッターにブギでお会いした「good night my kitten」がいて、すごくほっとした。
最近一番衝撃を受けたのはこの人。
無伴奏のラップ。
制限時間いっぱい、体の裏から心の裏まではぐりとって見せる。
仕事柄、言葉を文字情報として認識することがおおい僕に、つめたい水をぶっかけてくれたひと。
僕がヒップホップを聞いてるのは、もちろんラップもすきだけど、ヒリヒリするバックトラックが好きなのが大きな理由。
ロックやブルース、ソウルやジャズの音になれていた(あきていた?)僕に、QNという若者がつくるサウンドがすごくしみた。(菊池成孔経由だけどね)
その昔、フォークギターが、メッセージを届ける、伝えるための最適な手段だったから「フォークミュージック」は若者の心をとらえた。
Fコードの壁を乗り越えた人は、自分の気持ちを誰かに伝えるために歌った。
だれかにNOをいうために歌った。
ブルースやソウル、もちろんロックもそうだったとおもう。その時一番有効な方法でメッセージを届ける。自分が生きてるってことを確認する。
いまはそれがヒップホップなんだろうなぁと思う。単純に。
そこにつめこまれた言葉は「韻」というルールの中と外で最大限威力を発揮する。
ビートのない言葉はメッセージにならない。
僕はメロディーが大好きだけど、メロディーが「つまらない歌詞に殺されてる」歌なら、ことばだけでいい。
サニーの歌にはそんなにメッセージとかないじゃん(笑)という突っ込みはとりあえず流すとして(笑)話をもどす。good night my kittenについて。
会社帰りのシャツとズボンで、ステージに上がる。
マイクロフォンもなし。
つまり、演者と聞くものを分けるシステムがない。
もちろんバックトラックもない。僕の大好きなサウンドはない。
でも。
彼は言葉の持つビートだけを頼りに、ものすごい情報量、熱量で僕の脳に侵入してくる。
短い、そして長い言葉だけの曲を連続して打ってくる。
彼は倒れない。何度も倒れかけるのに。
打ち続けることは、打たれ続けることなのに。
彼は倒れない。
僕はあの日ブギでgood night my kittenを見てから、自分の音楽についての悩みに、もういちどまっこうから立ち向かう決意で練習するようになった。
「きみには需要がないよ」と言われたことへの復讐心が強すぎて「僕の音楽」をわすれてしまっていた。それを教えてくれたのがgood night my kitten。
お前が歌えば、お前の歌だ。
うまい下手など関係ないし
需要や供給も関係ない
前と後ろを確認することでしか自分の場所がわからないなら
もういっかい自分の足元をみてみろよ
そういわれたような気がした。
文学や現代詩がヒップな時代があって、ただそれがいまラップになってる。
誰かが作り出した方法を飲み込んで自分のものにする。
爪から血の出るような作業だけど、始めたらもう終わりはない。
彼もきっと自分の存在確認をするためにステージにひとりで立つんだろう。
ハローハロー、やあ俺自身。きょうもそこにいるんだなって。
そのあと、僕はステージで少しだけ見つけることができた。
尊敬するシンガーまであとどのくらい頑張ればいいかとか
誰も自分の歌なんて聞いても幸せにはなれないとか
需要についてとか
せまってくる「自由を消そうとする時代」のこととか考えずに、自分の足元を見たその目で、そのまま客席を見ることができた。
もちろん、失敗もたくさんだし、英語はうまくならないし。
こさいみなみの言う「がっかり」をたくさんもらった。
でも、とてもうれしかった。
何度も反芻した。
この道はいつか来た道じゃない。
この道は今僕が自分で歩いてる道。
二人とも出番が終わって、ぼそぼそと話す。
好きなものが似てるようだ。
ぼくはgood night my kittenをかっこいいと思う。
この時期、この気持ちの時に彼に出会えてよかったと思う。
きりぎりす音楽会についてはまた書きます!
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