IT/イット “それ”が見えたら、終わり:感想【“それ”の方がまだマシ?】

 

IT/イット:愛されるスティーブンキング

休日だけど、こんなに映画館が満員なの久しぶり。
それも若い人が多い。
おばさんおじさんもいる。

上映前のざわざわ。
始まってからも時々小さなおしゃべり。でも、そういうムードが一番あってるのがホラー映画だなぁ。

ポップコーンと、びっくりシーンで椅子をガタン!と言わせるくらい飛び上がったり、「あーびっくりしたー」と、つい小さな声を上げてしまったり。

正しい映画館。正しいホラー映画。

内容は「ホラー映画」と言うほど怖くないしR-15なのは「親を殺したくなる子が出るかもしれないから」なのかも(笑)

 

実は前作、と言うか前に映画化されたものを見てない。
なんとなく「それほどでもない」気がしたから。

今度の映画は予告編から凄まじく好きな匂いが漂っていて(笑)そりゃ男の子たちが可愛いってのが(笑)

 

IT/イット:ペニーワイズの方がまだマシかと思えるくらい歪んだ現実

出てくる子供達は一様に「何かの抑圧」を受けている。

  • 溺愛
  • 親による性的暴行
  • 吃音
  • 太った転校生
  • 暴力に触れすぎる家庭環境
  • 宗教上のプレッシャー
  • 人種と仕事

地方都市に生まれた子供達は、そこを出てこうとする。
クサリや檻や壁、柵を乗り越えて。

親を殺す。と言うのも「成長における必要なもの」だと思う。本当にぶっ殺すっていう意味じゃなくてね。

親という存在、親の影響を振りほどいて、自分の経験値として一歩づつ歩き始めるのが彼らくらいの年代じゃないかな?

 

生まれてきて、子供のうちは親の影響を100%受ける。
外の社会とふれあいようになって、自分の常識と外の世界との差異を感じて、苛立ちと不安を抱える。

 

怖い。

怖いのは街の空気。

廃墟よりもピエロよりも。

 

その陰鬱な街で「負け犬クラブ」は生きている。

 

ピエロのペニーワイズが欲しがるのは「恐怖」だ。

それは「誰かと繋がっていたいけど繋がれない:分断」の中にある。
わかりあいたい。
わかりあえる友達が欲しいと渇望するけどうまくいかない現実。これが永遠に続くんじゃないかと思われる毎日。

だから「団結」する子供達を嫌う。

 

IT/イット:びっくり箱的正統派イベントムービーでもある

そういう子供たちを取り巻く社会や不安、将来に対する絶望を書きながらも、基本はポップコーンムービー。
そのラインを超えず、バランスもいい。
そこが大ヒットの理由だろうし、映画館のムードなんだろうなー。

くる!と思ったところでくるし。
タイミングも見事。

  • 後ろからの視線に振り返る時
  • 扉の向こうに友達が言ってしまった時

生理的に「わ、やだな」と思う瞬間を作り、きっちりと脅かしてくれる。
映画館っていう暗い部屋で、大勢で観るのに一番いい映画。

言ってみりゃピエロだもん。
蔑みの、笑いの元のピエロだからこそ、イベントは成立する。

 

IT/イット:子供達が、本当に美しい

こんな素敵な「友情」を体験したことはあまりない。負け犬クラブにも入れなかった、どっちつかずの少年時代を送ってきた僕みたいなものには、すごくうらやましい気もした。

それほど困難なこともな9、乗り越える壁もわからず。

甘きて酸っぱい、ひと夏の経験のことはあえて言わないけど(笑)

 

ペニーワイズに捕まって、ふわふわと浮かんでいたあの子どもたちが見ていたのは「自分の27年後の未来」だったのかもしれない。
はっきりした恐怖もないけど、夢も希望もない。

見せられた未来に絶望して、心を抜かれて漂ってしまうのかも。

 

i-Dのインタビュー記事が面白かったのでリンク貼っときます

 

 

 

【610号室】映画見聞録~映画が大好き~2017

 

 





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