JOKER:今の世界は、この国はゴッサムに85%以上似ている
バットマンの宿敵、ジャックニコルソン演じるジョーカーからもう何年?
バットマンがダークナイトになり、重く息苦しくなっていった。
現実世界で生きてく重さがリアルに反映してるような気がする。
この「JOKER」は言ってみれば「渡る世間は鬼ばかりだから鬼退治しながら笑おうぜ」って感じ。
主人公はアーサー・フラック。コメディアンを目指し、ピエロの仮装でサンドイッチマンの仕事をしてる。
子供が好きで、病弱な母と同居して面倒まで見ている。
彼の住むゴッサムシティは、富める者はより富み、貧しき者はより貧しくなる世界。
広がる貧富の差から社会は不安定になり、怒りや恐れといった衝動が街中に蔓延し、弱きものがさらに弱きものを叩く。
簡単にいえば現在、現代。
心は余裕をなくし、バランスを壊す。
心が弱いことは、そのまま罪になる。
市の予算は削られていき、心理カウンセリングを受けられなくなったり
仕事をなくしたり
母親の妄想に傷ついたり
まあ、ありとあらゆる不幸がじわりじわりとぶち当たってくる。
- 失業
- 親の介護
- 体調不良
- 犯罪の増える社会
まさに現代、現在。
JOKER:怖がらせ方も、カタルシスも知り尽くした映画
地下鉄での最初の事件。
電気が消える、またつく。
女の子が酔っ払ったクズエリートに絡まれてる。
社会的弱者のピエロに矛先が映る。
さらい弱いものに、だ。
銃を持ってる。
せまる上級国民。
結果は火を見るより明らかだ。
見てる人がみんなわかってる状態で、わかってる結果を示すタイミングとか
すこしわかりづらくしてて、あとで「あああ!」て思わせる手法とか
え?え?そうなの?っていうシーンとか
不可解なラストシーンとか
うまい。
映画づくりがうまい。
感情の上がり下がりと物語のアップダウンがほんとによくできてる。中だるみに感じられるところもあるけど、カタルシスに向かって走って行くエネルギーは正確だ。
映画的な盛り上がり。つまりエンターテインメントとしても素晴らしい。
「この人まで殺したら、ちょっとジョーカーのこと好きじゃなくなるな〜」ってところはすっと気持ちよくすり抜けるし(映画みてね)
ロバートデニーロの気持ちの悪い、イライラする感じとか。
ある意味「観客の求めるまま」物語がすすむ。
だからスッキリする。
ラストシーンの「え?なに?全部妄想?」的なのも、ご愛嬌で、こわい。
JOKER:ホアキン・フェニックスって、すごくいい。ため息でるくらい美しい身のこなし(病めるものとしての、ね)
主演のホアキンだ。
なんといっても、この映画を力強いファンタジーにしてるのは彼の体と笑い声だ。
つらい。
ほんとにつらい。
世の中に存在してないかのように扱われるのに、痛みは人の何倍もある。
- 歩く
- 走る
- 逃げる
- 袋叩きにあう
- 銃を撃つ
- 踊る
動きが、同じ人物からでてる。同じキャラクターから出てる。
本当にうまい。
つまんない演技や、演技のための演技や、映画のための演技がない。
ただ、キャラクターをリアルにするための、芯の通った演技。
JOKER:映画を観終わって、略奪したくなる。金持ちを殺したくなる。とても自然な高揚感。
こんなひどい目にあってるのに
現実のこの国にはデモも、暴動もおきない。
みんなが「いいこちゃん」で育ってるから。
さらに弱きものをたたくことには長けているけどね。
群衆の中に立ち上がるジョーカーはまさにスターだ。神だ。
代弁者だ。
時代はバットマンでなくジョーカーを必要としてるのかも。
彼らが作ったモラルを、社会を、ビルを、車を、銀行を燃やそう。
すましたテレビのコメンテーターを殺そう。
嘘つきな肉親を殺そう。
わーいわーわーい。
でも、そもそも、全てが誰かの頭のなかにある妄想かもしれない。
この世界の醜さも、僕から見えてるだけかもしれない。
だったらいいのにね。
で、オチは?
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