ゴッドファーザー三部作を九時間近くかけて見る【夢の積み上げと崩壊】家族と仕事について

こんばんは。ブログアパート管理人のサニーです。

 

気分がいまいち上がらないとき、見る映画がある。
ウォンカーワイの「欲望の翼」だったり、生涯ナンバーワン映画「汚れた血」だったり、生きる活力溢れるセックスシーン満載の「ベティーブルー」だったり。

でも冬が近くなって少しづつクリスマスムードになるときは「ゴッドファーザー」だ。

 

ゴッドファーザー。
マフィアの映画と言う認識で、見てない人も多いかも。
古臭い、とか、長すぎるってのもハードルとしてある。

このところの映画を見慣れた目には「真っ暗でなんもみえんやん」ってことになるかもしれない。

 

まず、一回見て欲しい。
その世界に入ってしまったら、コルレオーネ家は「知り合いの家族」に思えてくる。

もちろん、殺人や麻薬、銃撃、ナイフなんてものは幸いなことにまだ僕らの日常ではない。
でも、家族のこと、子供のこと、仕事のことで悩んだことのある人や、
「善き人になりたい」と思ったことのある人、
地方から主要都市へ働きに出たことのある人、もしくは今、働いてる人。
そんな人たちには、かならず「ぐっとくる」ところがあるはず。

 

二時間を超える映画の、三部作。
それぞれに味わい深い。

 

ゴッドファーサー

盛大な結婚式。
故郷の歌。ゲストの流行歌手。
タキシードとドレス。
飛び回る子供たち。
ワインと料理。

そんな裏で、男たちは薄暗い部屋で「陳情」を受ける。
法律が味方してくれない弱者である男の頼みを聞く、ドン・コルレオーネ。
ファミリーのボス。

ゴッドファーザー第1作は、ファミリーのボスであるビトー・コルレオーネが凶弾に倒れ、三男のマイケル・コルレオーネが後を引き継ぐまでのお話。

お父さんは裏の仕事を継がせたくなかった。
マイケルは継ぎたくなかった。

でも、適任と思われていた長男が殺され、ビトーも狙撃され入院する。
「ぼくがやらないと、家族が破滅する」
マイケル・コルレオーネは、妻との「絶対、ファミリーの仕事には関わらない」という約束を破ってしまう。

選択肢のないときどうする?
愛する家族の命が狙われてるとき。

親子の間で同じ夢がみれないとき、どうする?

 

これまでのマフィアは

  • ギャンブル
  • 売春

などの「政府が禁止しても、人々は求めてる」ものを仕事としてきた。
でも時代は変わり「麻薬」がはびこってくる。

「麻薬は人をダメにする」と、取引に反対するビトーは結局殺される。
時代の流れ、変化に対応できない「理想家」は消えてゆく。
簡単に儲かる「麻薬」。
古き良きマフィアの時代の終焉。

家族をまもるために、家族との約束を反故にする。

 

 

ゴッドファーザーパート2

実権を握ったマイケルのコルレオーネファミリーが崩壊していく姿と、お父さんのビトーの若き日々をノスタルジックに描く回想録とを混ぜてものがパート2。

本当に重々しい現代のコルレオーネファミリーと、妻と友人とつつましく暮らしながら頭角をだすビトーの対比により
「アメリカン・ドリームが終焉するさま」がハイコントラストに描かれる。

僕が初めて「キューバ革命」を知ったのはこの映画。

若き日のビトーを演じるロバートデニーロの美しさ。
仕事をヤクザに奪われtも、妻に洋ナシを一つ買って帰るかっこよさ。
こどもだった僕は彼に心を奪われた。
ファミリーは作れないかもしれんし、お金は稼げないかもしれんけど、「妻に洋ナシを買って帰る」ことはできると思った。
銃での暗殺シーンや、心高ぶるアクションシーンよりも、このシーンにぼくは人生を見た。

 

大家から出て行けといわれたおばあさんの陳情に答えるビトー。
オリーブの会社を仲間と立ち上げるビトー。

イタリアからひとりぼっちでやってきた子供が、アメリカで成功する。
まだ時代が緩やかだったころ。

僕はパート2が一番好きだ。

 

ゴッドファーザーパート3

あまり評判が良くないこの作品だけど、僕は好き。
容赦無く悲劇が押し寄せてくるから。

血の滲むような努力、葛藤のもと手に入れたもの全てと、さらにそれ以上の犠牲をマイケルは強いられるから。

糖尿病をわずらい、健康状態も悪化。
過去におこした恐ろしい殺人に囚われ、子供は妻と出て行った。

なんとか組織を合法なものへつくりかえようとバチカンへ擦り寄るが、悪党はさらに上をいく。

ファミリーにあわられたビンセント。兄貴ソニーの子供。彼が生まれる前にソニーは殺されたけど。
このアンディガルシアがまた、ほれぼれする。
彼がいなかったら、この映画はなかっただろうな。

確かに前作2作に比べると爪が甘いところはたくさんあるけど、
かつての青年が老人になり、若者の姿を眩しくみる。
この姿が、大人になっていた僕にはとてもしみたし、

今見るとさらにわかる。
爺といわれるようになって(笑)

 

家族ってなんだろう?
仕事って?
守るって?
思いやるって?
戦うって?

そんなことを考えながら、最終的に「何も手に入らない、残らない」という9時間のドラマを三日間かけて見ることによって、僕は生き返る。

 

強面のバカなおっさんたちが、「ゴッドファーザーみたい」とかいわれたり、日本のヤクザ映画みたいに「大声で叫ぶ」「狂気っぽい演技をする」ってのですごい!とか言われてるのみると悲しくなるよ。

ゴッドファーザーには品位と品性と、優しさと強さと、ノスタルジーと虚無がある。

 

【709号室】ガーリーおじちゃんはまったく役に立たない2019

 





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