軽薄を絵に描いたようなからっぽの大泉洋。主演的なあつかいだけど物語を転がすくらいで、ちょうどいい塩梅。
江戸時代、幕府公認の縁切寺として名高い尼寺の東慶寺には、複雑な事情を抱えた女たちが離縁を求め駆け込んできた。女たちの聞き取り調査を行う御用宿・柏 屋に居候する戯作者志望の医者見習い・信次郎(大泉洋)は、さまざまなトラブルに巻き込まれながらも男女のもめ事を解決に向けて導き、訳あり女たちの人生 の再出発を後押ししていくが……。
江戸の歴史や風俗、バックグラウンドがわからないとつらいかも。
セリフも全然聞き取れないし。
エピソードも「?」ってのばかり。
で、つまんない作品か?というと、これが面白いんですよ。
監督・脚本の原田眞人は、僕の永遠の邦画ベストテンのランクインしてるバウンス ko GALSを撮った人。それだけで信頼できる。もちろんつまんない作品もあったけど。
いい映画って、たった一つでも「へえ~そうなんだ~」って思える新しい知識が得られると嬉しいよね。この映画では「あだ」と「粋」の違いを教わった。
あだ=女性の色っぽくなまめかしいさま・美しくたおやかなさま
いき=吉原のおいらんをほめる言葉
日本語のきわめて美しいさまを描いてます。
とにかくセリフが江戸ことば。
登場人物のバックグラウンドを解説するセリフでさえ古い言葉だから、耳にピンと来ない。
だから細かい部分がわからない(まあ、馬鹿だからかもしれないけど)
でも、江戸の話は、江戸の言葉でききたいなあ
現代語は排除してほしいなあ
時代の空気をみたいなあ。
そういう欲求を100%満たしてくれる映画。
字幕でみるべきかもしれないね。
主演女優・戸田恵梨香と満島ひかり。この二人がしっかりしてる。見てて安心する。戸田恵梨香すげえって思ったことないんだけど、そう思わせないところがすごいのかも。
そしてこの対極の二つの役を、入れ替えてキャスティングしても同じくらいすごいんじゃないか?って思えるくらい。
人は時代に生きる。
戦争や平和や冷戦や常識に翻弄されて。
その時、正しいとされてることが今では考えられないことだったり、いま、常識だと思われてることが何十年後かには忘れ去られたり。
時代は変革をもとめ、時代を守るものは変革をきらう。
でもすこしずつ変わっていく。
昔は良かった、なんてことはなく、人権も選挙権も市民権も、ここ100年くらいのことなんだなあとおもう。
人は学ぶことを知っている。
ゼロから何かをつくりだすことを知ってる。
やるひととやらないひとがいて、
時代を味方に上昇気流にのっていく人は、風が変わると落ちる。
人は変わるという素晴らしさと
歴史は変わるといういちるの望みと
男と女はまったく違うパブリックプレッシャーに耐えているということを感じた映画。
言葉の意味をわかるまえに、その響きの美しさに身をゆだねてみるのもいいかも。
満島ひかりの顔が小さすぎてエイリアンのよう。あの華奢なハムスターのような戸田恵梨香の顔が大きく見える。
そうそう。
いつか樹木希林が日本の映画界から消えてしまう。
その日が来るのが恐ろしい。
そんなことを感じた
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