情報を売る時代の味気なさ【407号室のちひろさんの写真に文章をつけてみる】

広告・デザインの世界にはいったのは、「自営しやすそうだったから」
就職しないで生きようと決めてた僕は、まあまあ絵が得意な高校生で。映画監督になりたくてピンク映画館に泊まるような、まあ、だめな17歳。

1980年代は広告が力を持っていた時代。TVコマーシャルが時代を作り、百貨店が鋭利な刃物でスパッと愚鈍なカーテンを切って落とした

  • おいしい生活。
  • 不思議、大好き。
  • 時代なんか、パッと変わる。

 

商品を売るのではなく、お客さんを次の世界へつれていくことが目的だったんだろう。
どんな世界をみせてくれるのか?そんな世界を感じ取れるか?
消費するぼくらもアンテナを張ってないといけなかった。ワクワクした。

 

99のボツ案と、ひとつの表に出るコピー。
そんな時代だった。
遊びに行ってたデザイン事務所の社長から
風景写真がたくさん載っていたカタログに
「ぜんぶ、コピーつけてみな」
といわれて、うんうんいって、やってみた。

100個書いて、いいのはひとつ。言葉をひねりだしまくった。

 

時代はかわって、いま。
文章を書く仕事をしている。でも方法論は全然違う。

インターネット広告を始めるにあたってセミナーに行った。

キャッチコピーはユーザーが体感できるものにしなければならない。
ユーザーは多くの情報の中から、自分にあった情報をえらぶ。消費者の想像力や知性にたよる広告は自己満足に過ぎない。文章は、情報だ。
と、教わる。

「おいしい生活」では、消費者の欲は、うごかない。
その商品を買うことによって、どういう利点があるのかを明確にしないといけない。

たとえば、貧血サプリだったら

「鉄は足りてるうちに飲め」(甲冑女性写真)
「ありがたい話の途中なんですが」
(ふらつくOL写真)

なんていうのではダメで(ま、これはいつの時代でのダメなコピーかも笑)

「通勤時の階段の上り下りでクラッとしません」(にっこりOL写真)
「朝からスッキリ!立ちくらみがなくなりました」
(にっこりOL写真)

じゃなきゃだめ。ポジティブでないとダメ。

 

 

そんな仕事をしていると、つらくなる。
仕事だからしょうがないけど、言葉はものごとを正確に伝えるだけのツールになってるのがさびしくて。
ときどきこんな遊びをしたくなる。

ブログアパート407号室の橘ちひろさんがSNSに公開していた写真に、かってに文章をのせてみた。

ちひろ (4) ちひろ (3) ちひろ (2) ちひろ (1) ちひろ (5)

 

理解できないものを理解しようとしたり、意味を想像したりする楽しみはなくなって
スペック表の中から商品を選ぶ時代だからしょうがないとはおもうけどね。

 

ディランの時代は変わるみたいに

 

Come mothers and fathers
Throughout the land
And don’t criticize
What you can’t understand
Your sons and your daughters
Are beyond your command
Your old road is rapidly agin’
Please get out of the new one
If you can’t lend your hand
For the times they are a-changin’

The line it is drawn
The curse it is cast
The slow one now
Will later be fast
As the present now
Will later be past
The order is rapidly fadin’
And the first one now
Will later be last
For the times they are a-changin’

国中の父親よ母親よ
自分が理解できないことを非難するな
あなたの息子や娘は
あなたの支配の及ばぬところにいる
あなたの来た道は瞬く間に古びている
どうか手を貸せないのなら新しいものを邪魔しないで
時代は変わっていく

ラインは引かれ
コースは決められる
今、遅いものももう通り過ぎてしまう
今の移り変わりが早くなるように
秩序は瞬く間に色あせる
そして今、先頭を行くものはあとで最後尾になる
時代は変わっていく





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