博多リバレインの亡霊たち【目的地を失ったお出かけの先には】

お天気だから出かけたい、と思ったんだよね。
西鉄バスに乗って。
本当はアジア美術館に行こうと思ったんだけど、入った途端に興味が失せて。
あらら、どうしようか、と。

ここは博多リバレイン。
ゲイツビルと並ぶ福岡の誇る不良債権(笑)

1999年に下川端地区再開発事業として総事業額978億円をかけて建設されたんだけど、入るはずだった玉屋デパートに嫌われ、「スーパーブランドシティ」なんていう遅れてきたバブルの申し子みたいなテナントビルとしてスタートした。

よく「見に」行っていた。買えるものはほとんどなかったけど、高価な皿を買うこともあった。まあ、そんな時代だったんだよね。

 

2000年問題で揺れる1999年の年越しを、今はアンパンマンがのさばってるリバレイン広場で迎えた。
3DCGのパネルブースを出して。
その頃はグラフィックデザイナー&CGアーティストだったんだね。忘れてた。
スカバンドが入って大騒ぎの年越しだった。

結局コンピュータの誤作動も北朝鮮のミサイルも核爆弾もなく、平穏無事に2000年はやってきた。最後の20世紀。

 

そのあとも経営破綻を繰り返し、「イニミニマニモ」なんていうわけのわかんない名前の時期もあった。

 

ま、そういう「亡霊感」漂うビルディングな訳よ。

最近は100円ショップなども入ってきてさらに混迷してるようで、こりゃ探検に行かなきゃと。
不思議なムード漂うショップや超個性的なネックレス屋さんとか、見学した。
働いている人を含めて「博物館」的な雰囲気も楽しめるよ。

 

お茶にしようと入ったお店は「オーガニックイズオーディナリー」

よくはわからんけど、果物を漬け込んだものをソーダでわる飲み物やらを頼んだ。

 

おしゃれな女の子が二人カウンターにいる。
ニット帽をかぶってる。
可愛い女の子がグレイの壁に囲まれて働いている絵柄は、何かしら奴隷のようで面白い。

 

アロマキャンドルの匂いと、サロン用のシャンプーの香りが混ざり合って鼻腔を刺激し、ジュースの香りと喧嘩する(笑)

何かのスムージー的な、美味しそう。
「真夜中のサーカス」という名前に惹かれて注文した

 

そして、まるで自宅にいるような感じで写真を撮る(笑)

 

非日常のような日常。
セットのようなハリボテのような街。

リバレインって面白い。
めまいがする。

【609号室】ガーリーおじさんはまったく役に立たない2017





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