最近、洋物TV番組のクオリティーが高いよね。
古くはツインピークス、X−ファイルから。
レンタルDVDでもドラマのコーナーがすごく場所をとってる。
映画監督や製作者ががっつり噛んでるものも多いし、予算もすごいみたい。
なんでもハリウッド離れをしてる映画作家が増えてるらしい。
予算の大きなシリーズ物とかしかなくて、新しいアイデアには見向きもしないから、らしい。
25年ぶりに新しいシーズンが作られてたツインピークスのデヴィッド・リンチもそうだろう。TVドラマに可能性を見出してる人は多いんだろうね。
特に最近好きなのは
アメリカンホラーストーリー。
血みどろのシーンが続くエンターテイメント。
SAWのシリーズみたいに、精神的にくる感じのホラーは面白いと思ったことがないんだけど、このシリーズは本当にガーリーなディティールが満載でたまんない。
ナース、メイド、レース、ゴシック、サーカス、閉鎖病棟、魔女、呪術。
そして美少女と美少年。
肝心なのが、美しく強い中年女性。
今第六シーズンがアメリカではあってるらしい。
ジェシカ・ラング、キャシー・ベイツはじめ登場する役者さんが本当に素晴らしく。ものすごいアクション、大声をあげ暴れまわることも、ほんの少しの眉の動かし方や、唇の動かし方で感情を表すミニマムな演技まで、本当に感心する。
さらに重要なのは実際のダウン症の女優さんや、いわゆる「フリークス」と言われ、差別される側、マイノリティー側の「仕事の場」になってること。
ドラマのストーリーでも、人種差別描写が抜かりなく。
差別の歴史を体感してきたアメリカ人ならではの表現になってる。
アメリカンホラーストーリー:ファーストシーズンは「HOUSE」
過去や現在を行き来するストーリー展開はこの後のシリーズも続く。
ラバースーツ、セックス、メイド。
ケーブルTV番組ならではの倒錯した世界。
アメリカンホラーストーリー:セカンドシーズンは「アサイラム」
僕はこれが一番好き。エクソシズム、ナチスから連続殺人犯、そしてミュータントからエイリアン。なんでもありのめちゃくちゃ感あるけど、一話一話の完成度がすごく高い。
アメリカンホラーストーリー:サードシーズンは「魔女団」
サードシーズンと次のフォースシーズンはDVD化されてない。すごく残念。配信で見てる。まだ見終わってないけど、「魔女」だもん。
よくないわけがない!
魔術と呪術。黒人と白人。奴隷制度。
スティービーニックスは魔女だったらしい(笑)本人が出演する。
もうすぐ見終わっちゃう。
アメリカンホラーストーリー:4thシーズンは「怪奇劇場」
とうとう来ました。サーカス団。行き着くところまで行ったフリークショー。
早く見たい。
アメリカンホラーストーリー:5thシーズンは「HOTEL」
レディガガが主演ということで、DVD化されてる。
でも見てる途中でレンタルショップが閉店して。
またツタヤで借りなおそう。
これは衣装や小道具がすごくゴージャスで素敵!
アメリカって国は本当大嫌いだけど。
アメリカの文化と、「歴史を隠さない」ドラマや映画があるのはやっぱりすごいと思う。
「かわいそうな人たち」としてマイノリティーを保護しようという考えの裏で「差別」するこの国とは大違いで。
美しいこの国には「差別なんてない」と胸を張る気持ちの悪い人たちがいて。
劣っている人たち、弱い人たちの「自己責任」を追求する大衆がいて。
本当に気持ちの悪い日本という国。
それよりももっとアメリカは嫌いだけど(笑)
マイノリティーだろうがマジョリティーだろうが、
- 私利私欲のために動き
- 自分と、自分の愛する者のためだけに動き
- プライドをもち
- 偏見を持ち
- 自分を抑えようと必死で、でも抑えられず
- 人を傷つけ、自分も傷つけ
そうやって生きていく様を見せることによって
「あなたと私は変わらない」
そういうメッセージを投げかける。そこは素晴らしいと思う。
毎回、血の雨が降るTVを見ながら、僕は「誰もがおなじ」という気持ちになって、心が洗われる。
【609号室】ガーリーおじさんはまったく役に立たない2017
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