欲望の翼:僕の好きな「絵」は全てここにある
VHSを持っていた。今はDVDを持っている。
でも映画館で見るのは初めて。
恋する惑星を見て、大好きになった王家衛。
でも一番のかっこよさって言ったら間違いなく「欲望の翼」だ。
1960年の香港。サッカー場の売店の売り子スー・リーチェン(マギー・チャン)は、ある日ヨディ(レスリー・チャン)という青年に口説かれる。1度は断ったスーだったが、やがてヨディに惹かれ始める。
1960年4月16日、3時1分前、君は僕といた。この1分を忘れない。この事実はもうなくならない。
こんな甘すぎる、くさすぎる台詞がレスリー・チャンから放たれた途端に、僕らはスー・リーチェンのように目が泳ぐ。
つまり、だ。
ノスタルジックな、ピントの微妙にぼけた極彩色の中に、自分を見つけることができる人にだけ化学反応の起きる映画なんだ「欲望の翼」は。
- 夜風にふわりとなびくスカート
- 肌と肌の交わり
- 雨に打たれた髪の毛
- 映り込むシルエット
ありとあらゆる美しいシーンが続く。
欲望の翼:in the mood of love
結婚を望むスーに対してヨディにはそのつもりはなく、傷ついたスーはヨディの元を去る。
やがてヨディはクラブのダンサーのミミ(カリーナ・ラウ)と付き合い始めるが、ヨディの親友サブ(ジャッキー・チュン)はミミに恋心を抱く。
傷ついたスーを慰めた警官のタイド(アンディ・ラウ)は彼女に惹かれていく…。
ストーリーは複数の恋人たちが素直に愛を昇華できないズルズルだけ。昼メロか?ってくらい。
それと、アイデンティティを探す旅。
その二つ。
ただその切り口、進め方がとても面白い。
同じ男女のシーンが時系列を無視して続く。
降り続く雨。夜明けのない街。
どうしてこの映画にはこんな素敵なムードがあるんだろう。
欲望の翼:すれ違う恋心と、爆発する感情
スクリーンを越えて、感情が押し寄せる。
あんなに怒りと悲しみに満ちた後ろ姿はないってくらいのレスリー・チャン。
電話ボックスの前でかかってこない電話を待つアンディ・ラウ。
もし彼と会えなかったら、俺のところに帰ってきてというジャッキー・チュン。
彼との思い出を消すには、最初の1分から全部消さなきゃいけないとつぶやくマギー・チャン。
いつも外で待たされるから部屋の中を一度見たかったと言うカリーナ・ラウ。
誰もが、あと一言が言えない。もどかしさを爆発させる。
無言の爆発もあれば、ガラスを叩き割る爆発もある。
何もかもがうまくいかず、でも時は流れていく。変わるものも変わらないものもある。
僕の写真は、全てこの映画のパクリかもしれない(笑)
生涯第3位の映画。ようやくスクリーンで見れた。
ああ、あの時のまつげはこんな風な動きをしてたんだ、とか。この暗闇の美しさとか。
大きな音で聴くザビアクガート。
幸せだ。
映画を見た4/1は自殺したレスリー・チャンの命日。エイプリルフールネタかと思ったことを忘れない。
そして謎でいっぱいのラストシーンは、元気が無くなった時に見るワンシーン。ここだけの動画をスマホに入れてる。
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