芸術は「喪失」と引き換えに【心の奥に落ちた一言】

高橋源一郎の人生相談を読んで、今までもやもやしてたことがすっきりと「落ちた」ので、忘れないように書いておこうと。

相談自体は同世代の女性からで、

公私ともにパートナーだった人に新しく恋人ができて、でも二人で作る芸術はそのまま続けようと言われた。
もやもやする。
でも二人で作った芸術は二人だからできたもので・・

というもの。

まあ、コメント欄には「男の身勝手」とか「そんな男と一緒に仕事するなんて女性はなめられてる」的なもので埋め尽くされてるんだけど(笑)
そこらへんには全く興味がない。

一緒にやるべきものであればもやもやしてもやるべきだし、こんなんやってられんわ!と思えばやめればいい。それは個人のいろんな感情とか経験とかあるから、「その人の身になって考える」なんてアホな優等生的な気持ちはさらさらない。

 

高橋源一郎の答えに

「芸術」という営みは、「失う」ことが苦しみだけではないことを、人間に伝えるために存在している

というものがあって。
ああ、そうなんだよ。そういうことなんだよと思った。

 

自分が実際目にして、心を震わされた芸術というものは。世界中の芸術の0.1%くらいかもしれない。知らない作品がほとんどで、その一つ一つに作り手がいて。

その人は人生における何かを喪失することで芸術を生み出してるんだ、と。
文学も、音楽も、映画も。
時間と、体力と、その他いろんなものを失いながら作られたはず。周りの人を傷つけながら、自分も傷つきながら。
でも作ることそのものが「喜び」だから、作り続けるんだ、と。

 

私はこういうものを作りたい。表現したいと思った途端、悪魔に

「お前は代償に何をくれる?」と言われてるようなもの。

 

 

僕は若さを、健康を、感性を日々失っている。
すごく実感する。
ああ、もう少し早く始めていれば、とか後悔する。

僕らは日々何かを失っていて、だからこそいくつになっても「芸術」を作ることができる。
という風に僕は捉えた。

 

今、僕は耳は片方よく聞こえない。
右目は飛蚊症でほぼ、見えない。
指は再生不良な病気で完治することはなく、ギターを弾くたびに出血を続けてる。

 

でも失ったからこそできることがあると思えた。

 

僕はこれらと引き換えに、曲を書き、ギターを弾き、写真を撮り、映画を撮り、文章を書くことができる。

 

 

毎日、死に向かって一歩一歩あるく。
首に縄をかけられて。
いつ、床が開いて落ちるかは誰にもわからない。

だからこそ、喪失を希望に変えるエネルギーが生まれる。

 

今、作りたいと思うものを作り
着たいと思う服を着て
芸術を作り出したい。

 

 

みやちゃんと、この事を話した。

彼女は仮に僕と別れても、人形劇でこのギターが欲しいと思えば呼ぶといった。
僕は仮に彼女と別れても、音楽のパートナーとして一緒にやりたいといった。

100%別れることはないと思いながら(笑)

 

パートナーでいる限り、どちらかが先に死ぬ。
どちらかが耐えられないほどの喪失を体験する。

だからこそ。
今を生きる。

 

新しい芸術を作りたい。

 

【609号室】ガーリーおじさんはまったく役に立たない2017





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