ツタヤでお勧めしてなかったら、借りなかったかもしれない。何しろ、タイトルが地味。エブリシングって・・・。
ところが本題は「Everything, Everything」こうなると、ちょっとひっかかるよね。
生まれつきの重度の免疫不全のため、人生の大半を厳重に衛生管理された屋内で、医者の母ポーリーンと看護師カーラとともに過ごしてきたマデリン。
まあ、設定的にはよくある。
でもこの子の住んでる家が「ここにいても外の世界が見れるように」と作られてる。素晴らしいデザインだからこそ逆に「そこにしかいられない悲しみ」がわかる。
そして今回は「ガールミーツボーイ」だ。
マデリン(アマンドラ・ステンバーグ)は隣家に越してきた青年オリー(ニック・ロビンソン)と知り合い、メール交換をするうちにオリーの魅力に惹かれていく。
最近の映画はスマホやメールなしでは成り立たない。
その見せ方もいろいろ。
この映画ではわりとオーソドックスなんだけど、主演の二人がとにかく魅力的。
「人と触れ合うことは雑菌だらけ」だから、絶対にやっちゃいけないんだけど。看護師さんのカーラ(マデリンと同じ歳の娘がいる)の協力もあり、オリーと家の中で対面することができたマデリン。
ある時、オリーが父親と揉めてるのを助けるため、家を飛び出してしまう。雑菌だらけの「外」へ。
映画自体の設定の謎解きは見てて簡単にバレる。
「え?」と思うことが満載だから。
でも謎解きはさして重要ではなく。
丁寧に演じられる役柄と、緩やかなストーリー。
日本映画にありがちな激情とか告白とか涙とかのない素敵な映画。
悲しい事実は幾つかあるけど、爽やかな印象なのはハワイの景色と主演の二人と、一番効果的なのがアップトゥデイトな音楽。
多分今のポップスが詰め込まれたであろうこの映画。
音楽が凄まじくいい。
エンドロールのアニメーションも素晴らしい。
ああ、2017年の音楽はこんな肌触りなのかも(詳しいことは知らないし、間違ってるかもしれないけど)。
とにかく素晴らしい音楽に満ちた映画。
今では懐メロ界隈で食べ尽くされてるカーペンターズなどのヒット曲も、出た当時はすごく「斬新」だったんじゃないかなぁ。
オーガニックな香りのするコンピュータミュージックが大好き。
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