アンチポルノ:感想【園子温、意外にも王道なピンク映画】

https://youtu.be/EIT5ON9aqvg

日活ロマンポルノ45周年を記念して企画された「ロマンポルノ・リブート」

僕ら昭和時代の生まれにはピンク映画は思い出だ。
多分、高校生くらいの頃、最後の輝きを見せていたと思う。

もちろん、つまらない映画もたくさんあったけど、まれに、すごい映画があった。
僕は映画監督になりたくて、今はもうなくなったピンク映画館に入り浸っていた。

その頃はピンク映画もアイドル全盛期で、「こんな可愛い子が!」的なものもあったけど。
ピンク映画にはルールがあって、今回の「ロマンポルノ・リブート」にもそのようなものが適用されていたという。

  • 70分前後
  • 10分に1回程度の濡れ場
  • 撮影は1週間
  • 製作費は定額
  • オリジナルストーリー

これらのことを守れば(超低予算で)何をやってもいい!というのがピンク映画の素晴らしいところで、タブーだろうが不条理だろうが時事ネタだろうが、どうせ2〜3週間で終わっちゃうんだからやっちまえ!なんていう勢いがあった。

 

園子温が作った「アンチポルノ」をWOWOWで見た

彼は、日活からオファーがあった時、ロマンポルノに対して思い入れがあるわけではなく、懐古趣味で映画を撮るのは嫌だったので一度は断ったそうだ。

ところが、園子温の映画から溢れる「悲しみと劣情」はまさにピンク映画の真骨頂で、この「アンチポルノ」も、まさにある部分の王道だった。

伊藤清美(漢字が違うかも)主演作品に多くあった、場面がどんどん展開する不条理。人物が入れ替わる感じとか、舞台劇のような台詞回しとか。

まさにロマンポルノだった。

それは「懐古的」というのではなくて、ピンク映画は時代を映す鏡だったから。

 

 

主演の女の子、冨手麻妙は元AKB48の研究生らしい。
卒業とともに女優に転向した。

ガリガリのモデル体型女子が多い中、しっかりとポルノな体で素晴らしかった。

 

さらに1960年生まれの筒井真理子、めちゃくちゃよかった。

ピンク映画の女優さんは、今のアダルトビデオの単体女優さんよりだいぶ年齢が上だったような気がする。筒井真理子はピンクの香りのする素晴らしい演技だ。
ドSとかドMとか簡単に言えないよね、人は複雑でその時その時でどちらにもなる。

 

劇中劇にさらに妄想が入ったり、時間軸が飛んだりと一見難解だけど、面白く観れた。
アイデンティティーを探し求め、セックスを遠くから見たり、近づいてみたり。
低予算ならではのワンシチュエーションや、思わせぶりな絵作り。
ラストに向けての高揚感とか。

極彩色に彩られた架空の現実世界。
瓶から出られないとかげ。
男でも女でもない人たち。

 

女子高生の恋愛映画ばかりの平成の終わり頃。
さすがの園子温。

 

本当のピンク映画は、こんなレベルの高いものはなかったけどね。

他にも数本、放送されるらしいから楽しみにしておこう。

 

僕の撮る写真はあ明らかにピンク映画の影響があると思う。
ヌード写真を取ろうという気は全く起きないのにね。
着衣の、その衣服のディティールと、人間の先端が好きだけ痔、そういう映画も撮ってみたいなぁ。

 

それにしても、薄暗い、人のいない臭い映画館でしか見れなかった女性の裸が、今やVRになって目の前にある。

そんな時代になるなんて思ってなかったよ。

 

【705号室】映画見聞録~映画が大好き~2018





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