「たかが世界の終わり」

#主人公以外がフランス語でキレまくる映画
#足を遠ざけていた実家との距離
#家族のいざこざという一言では片付けられない何か
#家族とは、家庭とは、家とは
#安定のレア・セドゥの美しさ

 

「居心地の良い不幸よりも幸福を選べ」

2018年の目標の一つは映画をたくさん見ることだ。

というのも私はめったに映画を見ない、映画音痴である。

2017年に映画館で見たのは、家族に半ば強引に連れていかれた「美女と野獣」ともともとの作品が大好きな「打ち上げ花火、下からみるか横から見るか」
のアニメの二作品のみである(レンタルやネット配信でも全く見ていない)

さすがにこれほど映画を見ずに生きているのはどうかと思い、今年は意識的に借りることに決めた。

しかしながら、最初から飛ばし過ぎてしまった結果がこの映画である。

「たかが世界の終わり」

というタイトルがまずズルい。

世界の終わりはたかが、ではない。何が起こったときに、たかが、などと思えるんだろう。

と期待して見てしまい、そして撃沈した。

(フランス語ではまさに世界の終わり、らしい。その一言の違いがかなり重要になりそう)

 

レビューを見ると愛を感じた等と色々いいことが書かれているけれど、私にはまっっったく理解できなかった。

家族がフランス語で言いたいことを言いまくる映画なので、少しでもこのワードに憂鬱さを感じたらおすすめできません、、、

 

 

以下ネタバレしています

作家として成功した主人公は12年間実家に帰っていない。

実家にはどこか空回りしている品のない母、人気作家の兄と話した記憶がなくどこか冷めているような妹、病的に怒りっぽい兄とその妻がいる。

実は、主人公は自分が病気で余命が少ないことを伝えに帰ってきた。

しかし家に一歩踏み入れた瞬間から、何故か家族にキレられまくる。

もうそこまで言わなくてもいいじゃないか、というほどに責められ、罵倒され、、、

特に兄のキレ方は異常で、そこまで弟に文句が言えるのかとドン引きである。

でも主人公はほとんど何も言わないので、悲しいのか、怒っているのか、あきらめているのか何もわからない。

とにかくもどかしくて、歯がゆい。

頼むから何か言い返してくれよと思うけど、ただ、聞いているだけ。

途中三回ぐらい見るのやめようかと思ったけど、なんだか見てしまう。

でも気持ちはとても不愉快だ。

確かに母のセリフから、一般的な愛情という形ではないが、愛はあるのだなということは感じられる。

家族とは多少は言いたいことを言える仲ではあるが、ここまで色々とぶつけたいだけぶつけるというのは理解できなかった。

おまけに、主人公は結局帰ってきた理由を言えないまま終わっていく。

 

ラスト数分で、主人公が本当のことを語ろうとすると家族が遮ってしまうのだ。

家族は、普段絵葉書に少しのメッセージしかよこさないような彼の帰省に、不穏な空気を感じ取ったのかもしれない。

12年も不在にしていた家族の一人の告白を、聞いても受け止めることができないと判断したのだろうか。

家族とはいえ12年距離を空けていれば、他人なのだろうか。

確かに知人で、何年も連絡を取っていない人のことを思い出すとき、これは生きていても死んでいてもコミュニケーションを取らなければ無意味ではないかと思うことはある。

しかしそれが家族であっても、これほど他人事になってしまうのだろうか。

 

主人公が借金を作りまくって家族がボロボロになった、とか決定打があるならばまだ理解できるけれど。

この選択が、これでいいのか、これがいいのか、今のところわからない。

少しでも解釈したくてレビューを読みまくったが、納得できるものがひとつもなかった。

主人公がエイズで兄はそれをわかっている、とか、たくさんの解釈があったがどれも明確に作中で語られているわけではなく。

OPで流れる歌では、家は人生の港ではない、と歌われていた、、、

この家族の今後が気になるところである。

きっと今の映画音痴な私にはこの作品を理解することは難しいのだろう。

いつか、見返した時にラストに対する答えが見つかるといいけれど、、、

 

それにしてもタバコを吸うレア・セドゥは最強にカッコいい。

アンニュイで色っぽくて、、、「アデル、ブルーは熱の色」の大喧嘩するシーンに比べるとキレてないけど、

気が強くて兄に対してまくしたてるところはとても良かった。

 

【607号室】#近代文学五行感想





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