追想:感想【シアーシャ・ローナンの映画は外さない】いやぁ、新婚初夜のプレッシャーとは…。

三年ながらレディバードは見逃したけれど。
シアーシャ・ローナン。24歳。
いい映画ばかりでる女優。いい映画というのは「ハンナ」や「ラブリーボーン」みたいな素晴らしい映画から、「天使の処刑人 バイオレット&デイジー」とか「ビザンチウム」みたいにマニアックなものまで全てという意味で。
「ブルックリン」は本当に素晴らしかった。
可愛い女の子的なルックスではないけど、虚構の中でリアリティを持っての演技は素晴らしい。

1962年7月、歴史学者を目指すエドワード・メイヒュー(ビリー・ハウル)とバイオリニストのフローレンス・ポンティング(シアーシャ・ローナン)は結婚し、ハネムーンへと旅立った。

この二人、よくあることで生まれや育ちが違う。エドワードは田舎の労働者。母親は事故で脳挫傷。家中に絵の具や草や小物がたくさん。フローレンスはお堅い都会の子。バイオリンをひき、楽団を率いたいと思ってる。

映画の節々に(勘違いではないだろうけど)父親からの性的虐待を匂わせるシーンが入る。
事実は違うかもしれないけどね。

フローレンスの「セックスに対する異様な恐怖心」も、そこにあるのかなと。

新婚旅行。
新婚初夜。

今みたいにガンガン婚前セックスしまくる時代ではない。
ロックンロールの嵐がまだ吹き荒れる前の話。

お話はホテルの夕食からベッドまで、その後ハプニングのあと、ホテルを出るまで。
回想シーンたっぷりの文芸感漂う映画。

でもね、ツライんよ。

ずっとずっとお預けをくらっていたエドワード。挿入前にイってしまう。
セックスの経験がない男女なら、まあそんなこともあるだろうけど。

セックスに恐怖を抱いているフローレンスは、太ももに出された精子を見て「気持ち悪い」と罵倒し、部屋を出て行った。

 

想像してほしい。
生まれ育ちでコンプレックスを持って彼女と付き合い、言われるがまま婚前交渉はせず(キスはガンガンする。これで我慢しろってのはひどい話だ笑)、やっとたどり着いたその時。

情けない。
どれほどの悲しみだろう。

 

海辺で二人はお互いを責め合い、立ち去ってしまう。
たった6時間の結婚生活。

 

とにかくかわいそうなエドワード。
人生に自信をなくしてしまう。
これこそが彼のトラウマになってしまった。

別れる二人の超ロングなシーン。映画館で見るべきシーン。
波の音と、砂利の音。
海鳥の声。暗く日が沈んでゆく。

二人の間には小さなボートが打ち上げられている。
二人は同じボートで人生を旅することができなかった。

 

この後、ロックンロールの時代が来て、21世紀もきて。
映画は終わる。

果たせなかったこと、約束。
共に過ごせなかった日々。

 

文化の違いとはいえ、このように「なんでもないこと」を淡々と語る映画は、もう日本にはないよね。
ねこだましのようなインパクトや、アイドル忖度の映画。

50代になって見た映画なんだけど、若い頃、結婚前に見ていたらどうだったかな?
どんな感想を持ったかな?

とにかく、シアーシャ・ローナンは外さない。

【705号室】映画見聞録~映画が大好き~2018





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