こんばんは。ブログアパート管理人のサニーです。
さて、先日「ちょっとしたものを見た」ライブ。
馬の骨音楽会の模様を。
このイベントの主催はKei Kumagawa。
まあ、皆さんご存知の求道者だ。
デザインも、音源も。もちろんライブも。徹頭徹尾彼自身だ。
クマガワ道ともいえるんじゃいないか。
この日の面々はいわゆる「ブッキング」で集められたミュージシャンではない。
ケイクマの磁力というか、呪文というか、そういう「サムシング」をつかって拉致された連中だ。
ぼくはそこに入っていない。
ぼくは「魔物」ではないからだ。
ぼくは魔物かばんのなかで干からびた葡萄パンのようにくっついている。
この場所に立つのは「ギター」があるから。
その武器がなかったら、ここにはいられない。それは知ってるよ。知ってるとも。
一番手で演奏するのは「高橋プランクトンとサニー」
この日のプランクトンはやばかった。
先日「吐血」した彼。
どうも、喉になにか異常があるようだ。
しゃがれまくった声を静かに絞り出す。
いままでなかった感じ。
僕はその場で歌を聴きながらギター弾くので、この日はかなりめんくらった。
ここ2年くらい数多くのステージを一緒にやって来て、曲目は知らなくても「同調」することができてたんだけど。
全神経を集中させ、できあがるサウンドを想像し、足し算し、引き算し、弾く。
出ない声が、重く説得力をブーストし、客席に落ちる。
やれるだけのことはやったよ。
プランクトン、病院行けよ!
君が歌うべき歌、届けるべき相手は日本中にまだまだいるんだから。
二番手はTadakuma R。
演奏をみるのは2回目かな?
すらりと伸びたその姿。ステージが映える。ケイクマがどうしてもメンツに加えたかったのがわかる。
いろんな壁とか障害物をくぐり抜けてこの日、彼女はやって来た。
よく「等身大自分をうたう」という触れ込みのシンガーソングライターがいる。
ごく普通の日常を歌うのはものすごいテクニックと誠意のどちらかがいる。
彼女はすごい。
人生を4分に昇華させてる。
新しいネイルが邪魔してギターの音がでなかろうが、そんなことはまったくマイナスにならない。
自分の人生についての歌を、立って歌う。人前で歌う。
心に突き刺さる歌。
同じ言葉をうたっても、きっと他の人ではダメだろう。
彼女の人生は彼女によってのみ色づき、放たれる。
いやはいあ。ほんとすごかった。
かっこよかった。
ぼくは54年も生きていて、語るべき人生がないなぁと悔しくなった。
三番手は、ぜちさん。
ここ数年見た中で、いや、もしかしたら「ライブ」ってものを見た中で、一番地球上から離れている人。
歌う場所を、ここじゃないどこかへ変える人。
パッと聞くと、「あ、ああいう音楽が好きな人ね」なんて誤解するんだけど(笑)
狂気でもなく、安穏でもなく。
キリンでもパンツでもない。
なんだろう、言葉にするのがこんなに難しい人はいない。
自分では絶対に叶わない相手と出会うと、思考は停止して「えへらえへら」と笑ってしまう。
最初に「魔物たち」で見た時、僕はそうなった。
すばらしい絵も、すばらしい音楽も。
きっとこの星の上にあるものだけで作られていないはず。
どこか未開の小惑星と折尾をつなぐ見えないトンネルを行き来することができる能力を持ってるんだ、ぜちさんは。
銀河、なんていう言葉がこれほど違和感なくここに放り注ぐ様はすごかった。
うたをうたへ。さよならのかわりに。
はなればなれが僕らの歌さ
僕らはさよならをかならずいつか交わすことになるんだ。
そうなんだよね。
キラキラした得体の知れない汁が飛び散り、会場にいる人たちを飲み込んでいった。
ラストはケイクマ。Kei Kumagawa
彼についてはもうあまり語りたくない。
天才の外套をかぶった秀才だから。
この日のおみやげにもあった「13万暮らし」。
10年ほど前に書かれたこの痛々しいはずのうたのなんと清らかなことよ。
異色だ。
照れもせず、このさわやかな絶望と希望をうたう。さらりと。
それが10年たって「花小径」を歌うようになるなんてな。
なんか、しみじみした(笑)
彼はいつもイベントのとき、場所とお客さんと共演者に、100%純粋な愛情を注ぐ。
主催ともなれば、そりゃ心配事もあったろう。
こんな「ギリギリなひとたち」を一つの場所に集めるんだから。
神様が平気なわけはない(笑)
そこをほら、いろんな悪魔たちと繋がってる彼はやってのける。
すかんけど、ほんとすごい。
だいたいね。
僕もミュージシャンの端くれだ。
それが同じミュージシャンにいつもいつも完膚なきまでにやられちまって、しかもそのことを隠そうともせずブログなんていう誰が見るかわからないもんに書き残すって。
かっこ悪いことこの上ないよな。
ほんとにやめようかと思う。
もうギター弾いたりうたったりするのやめようかと思う。
いつも思う。帰り道。
絶対にそこにはたどり着けない場所があって
しかもそれに一番近いところで触れて。
その悔しさで僕は心臓が止まりそうだ。
でも今回も書いた。
書かないと、負けを認めないとそこから立てないから。
倒れないと、立てないんだ。
だから僕は、いつもやられて、立つ。
魔物たちの行先を書き記し、魔物でない人たちに伝える使命があるから。
【709号室】ガーリーおじちゃんはまったく役に立たない2019
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