チャペック兄弟の絵本・ブックデザイン・舞台@三菱地所アルティアム【大好きだったチャペックの本物が】

こんばんは。ブログアパート管理人のサニーです。

 

ようやく三菱地所アルティアムであってる「チャペック兄弟の絵本・ブックデザイン・舞台」を見に行くことができました。

いまから15年以上前。
どういう経緯で買ったかは忘れたけどチャペックのブックデザインという本を手に入れた。
少しくすんだ色と、よぼよぼした線と。
大好きなものしかない!って感じの世界。

 

当時やっていた「ディクソンズ」というバンドのジャケットにもパクらせてもらったり(笑)

 

その本物が三菱地所アルティアムに来てた。
「ロボット」誕生100年記念というふれこみで。

僕は画集とか作品集を買ってもキャプションや作家紹介のページを読まないバカだからしらなかったけど
「ロボット」という言葉を作ったのがチャペック兄弟の弟の戯曲だったんだって。

 

チャペック兄弟の絵本・ブックデザイン・舞台@三菱地所アルティアム
機械文明の発達がはたして人間に幸福をもたらすか?

ロボット。
昭和40年生まれの男の子にとってロボットはもう、兄貴みたいなもん。
レゴで、ダンボールで、紙パックで、泥人形でどれだけのロボットを作って遊んだだろう。

ロボットという名称が出て来る戯曲「R.U.R.」の舞台は人造人間の製造販売を一手にまかなっている工場。
人間の労働を肩代わりしていたロボットたちが団結して反乱を起こし,人類抹殺を開始する。

え?ハリウッド作じゃなくて?
と思うくらい近代的で、そういう「機械にいつか取って代わられるかも」っていう発想は随分前からあったんだなぁと。

「機械文明の発達がはたして人間に幸福をもたらすか?」

まさに今のお話よね。
これを書いたのは弟のカレル・チャペック。
絵を描いたのが兄貴のヨセフ・チャペック。

もう文庫本は読めないから(昨日ちなみにぱらぱらっと見て見たけど、文字全部がグレーの●に見えた笑)電子書籍でよんでみよっかな?

 

まっすぐなものをまっすぐに描かない。
チャペック兄弟の絵本・ブックデザイン・舞台@三菱地所アルティアム

アルティアムの会場はとてもちいさくて、ゆっくり見て回るのにとてもいい。
大好きな色と絵と、なにより「印刷物」がガラスケースの中に。

本当は手にとって読むものなんだけど、そのうち全ての紙の本は「パピルス」みたいな扱いになるのかも。

 

くるっと回って見て思った。

やはり絵は、手で描くのがいいなと。

僕はマウスをカチカチしながら何かしらの絵やデザインをつくってるけど。

 

「絵を描く」っていう能力は、人が最初のうちに身につけたものだと思う。
「物語を作り、伝える」よりもずっと前に。

まっすぐな線を描こうとして、フリーハンドで迷いなく、しゅっと描こうとする。
でもどこか少し「まっすぐでない部分」が出て来る。
そこが「ヒューマン」なんだと思う。

ロボットという機械文明=効率化を最重要課題にしたオートメーション化。
ここではその「まっすぐでない部分」は認められない。
規格外だとして弾かれてしまう。

チャペックは「まっすぐでない部分」の愛おしさを教えてくれる。
はみ出した部分の楽しさを教えてくれる。

好きすぎてなんども見てるからページが外れそう(笑)

 

100年近くも前のチェコのデザイナー、装丁家の作品に、どれほど多くの人が影響を受けただろうか?
プリミティブで、クール。
知的で、おかしい。

 

わんこの写真、にゃんこの絵。
チャペック兄弟の絵本・ブックデザイン・舞台@三菱地所アルティアム

装丁本の展示と、飼っていた犬、猫の写真や絵も展示されていた。
こういう「多方面からきりとる展示」って楽しいよね。

写真は過去を見せるもの。
もうないものを見せるもの。
写真から郷愁を感じるのは、見る人に過去があるからだとおもう。

そういう意味で飾られてた兄弟の写真がすごく素敵だった。

ふざけたり、創作したり。
怒ったり、困ったり。

日常の全て、ペットも含む家族の全てがアートなんだ。
そして、その「日常というアート」を消し去ってしまうのが戦争。

 

戦争は全てのアートを更地にする
チャペック兄弟の絵本・ブックデザイン・舞台@三菱地所アルティアム

ナチスドイツのチェコ侵攻。解体。
第二次世界対戦。
大きな戦争のうねりに、多くの人々が苦しんだ。

反政府的な作品を作り続けた兄のヨセフは強制収容所でなくなったらしい。
弟は戦争の香りの中、自宅で肺炎で亡くなった。

チェコは、とても複雑な歴史を持ってる。

チェコ人とスロバキア人がひとつの国を形成するべきであるというチェコスロバキア主義があり、ドイツの策略で解体、消滅し、再びチェコスロバキア連邦に。
現在はチェコとスロバキアに分かれてる。

人は、おおきな流れには逆らえない。
でも戦火は全てを焼き尽くす。武器を売る人だけが儲かる。

 

人が「まっすぐでない部分」の楽しさを忘れて、「まっすぐ」をあがめた時。
遊び心を忘れ、権威に喜んでひれ伏す時。
国の運営を誰かに任せっきりにした時、小さな波が起こる。

まだまだ、だいじょうぶだろう。
自分だけは安心だろう。

そう言ってる間に大きな波は、人を飲み込む。
人が人である理由、「まっすぐでない部分」を持つ理由はなんだろう?

 

いま、それを考えるべき時かもしれないな。

生活という名のアートを守るために。

 

【709号室】ガーリーおじちゃんはまったく役に立たない2019





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