魔女がいっぱい:感想【児童文学。予想以外のこと何も起こらない】アン・ハサウェイが楽しそう。

魔女がいっぱい:シンプルで枝葉のない物語

 

クリスマスの夜。自動車事故で両親を失った少年が、おばあちゃんに引き取られる。

食欲もわかずに座り込む少年。おばあちゃんは熱いソウルミュージックを歌い踊って励まそうとするけれど・・。
ネズミを「デイジー」と名付け、一緒に暮らすようになってから、すこしづつ少年は明るくなっていく。

ある店でのこと。
謎の女性が少年に話しかけてきて、キャンディをくれようとする。
ターバンのような帽子を被り、長い手袋をした腕には蛇が絡まっていて、明らかにやばい雰囲気。

そのことを話すと「それは魔女だ」と。
おばあちゃんは自分の子どもの頃魔女と出会った話を語ってくれた。

魔女に目をつけられたら大変!
ふたりはホテルへと荷物をまとめて逃げ出すけれど。

 

 

しかし

そのホテルに現れた、見た目は誰よりおしゃれで上品な美女。

帽子を被り、美しくお化粧をし、長い手袋をはめた女性集団。
しかし彼女たちは「魔女団」だった。

 

魔女はとにかく「子供が嫌い」

彼女たちにとって子供は臭くて、目障りで、うるさい。

「子供を全員ネズミに変えて、踏み潰してやる!」

アン・ハサウェイが楽しそうにキレッキレで演じる「邪悪な大魔女グランド・ウィッチ」は壮大な作戦をたて、魔女たちと作戦会議を始める。

少年は偶然魔女の集会に紛れ、その計画を知ってしまう。
大魔女によってネズミに変えられてしまった。

 

 

魔女がいっぱい:「いけないこと」から漂う甘い香り

特殊技術やコンピュータグラフィックが映画界をうめつくし、その反動から「生の演技」にこだわる映画人が出てくる。
もうずっと「CG技術」に重きを置いたものに飽きてる。
ギュンギュン動く「実際にはないつくりもの」たちを「遠い目」でみてしまう。

でも、児童文学となるとちょっと気持ちが緩くなる。

友達と遊ぶよりも空想ばっかりだった僕のような子供にとって、あの頃頭の中で暴れ回っていた怪物や悪魔、魔女は、まさに今回のような「ちょっとダサめの、CG」がぴったりとあう。

 

 

口が耳元まで裂けていたり、指が三本で、髪の毛がない。
昔見た「妖怪人間」のような魔女たち。

その「見た目」の描写には「それを見て傷つく人たちへの配慮」が欠けているのは間違いない。
「私たちとは違う」ものたちを描くときには必ず起きる問題だ。
僕らが「形の違うものたち」に偏見を持ち、差別する心がある限り。

その問題は、今回は扱わない。

 

 

「知らない人からお菓子とかもらったら、ネズミにされちゃうよ」

 

つまりは子供を脅かし、しつけるための方策に「魔女」を使ってるんだと思う。
鬼と同じだ。

でも子供は怖がるばかりじゃない。
「いけないこと」を恐れはするけど、とても甘い魅力も感じる。
「いけないこと」を感じ、そこから想像し、心の中に「自分だけの世界」をつくる。

この映画(と、たぶん原作)もそんな子供たちにとって「絶対必要」な毒なんだと思う。

 

魔女がいっぱい:ボコボコの穴はとりあえず置いておいて

映画はわりと雑な作り。

  • なぜ魔女は子供を嫌うの?
  • どうやって目をつけるの?
  • 魔女団は普段何してるの?
  • おばあちゃんのブードゥーなどとはどう違うの?

いろんな未回収やら、ほっぽられたものはあるんだけど。

最大のポイントは

「ネズミに変えられた子供が、ネズミのまま」なところ。

寿命も2〜3年しかない。
魔女に反撃を開始するときにはもう「老兵」になってる。

それでも楽しく生きる。

 

 

これって「撒かれたところで咲きなさい」っていうクソみたいな考え方とは違う。

  • 「人でも、ネズミでも、楽しむこと、全うすることは同じ」
  • 「呪いは解けなくても、それでも生きていく」

児童文学ならでは(?)の、ものすごく強くたくましく明るいメッセージが込められている。
だから、ボコボコの映画でも、ぴしゃっとブライトに輝く。

 

子供たちが「そんなに酷い目にあわない」のも重要なポイントだ。
でも馬鹿みたいなハッピーエンディングでもない。

 

 

魔女がいっぱい:アン・ハサウェイが楽しそう

アン・ハサウェイの顔が大好きな僕にとってはもう、大画面でのアップで、口が裂けちゃうだけで嬉しくてたまらない(笑)
不思議な台詞回しとか、英語わかったらもっと楽しいだろうな〜〜〜。

演技してて「楽しそう」な感じがダダ漏れてる。
シティーボーイズのコント見てるみたいな楽しさ。

ぼ〜〜〜ん!ぼ〜〜〜ん!って魔女たちが飛んでいくところなんて、かなり笑った。

衣装もすきなものばっかり
ゴージャスでやりすぎ。

 

まあ、大ヒット!ってのはないだろうけど。
★でえいば2.5個か3個だけど。

 

 

「チャーリーとチョコレート工場」の作家で知られるロアルド・ダールのもう一つの人気作を実写映画化。大魔女“グランド・ウィッチ”を演じるのは、『プラダを着た悪魔』『レ・ミゼラブル』のアン・ハサウェイ。さらに、『ヘルプ~心がつなぐストーリー~』のオクタヴィア・スペンサー、『プラダを着た悪魔』でアン・ハサウェイと共演したスタンリー・トゥッチが出演。監督は「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズ、『フォレスト・ガンプ/一期一会』のロバート・ゼメキス。(作品資料より)

 

【802号室】映画見聞録〜映画が大好き〜2020





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