少女を虐待する義理の父
その母
小さな町の閉塞感
不法滞在の労働者
マイノリティーの警察官
そして
殴られ続ける少女
寒々とした田舎の風景の中、散りばめられた人物たちがうごめく。
田舎の恐ろしさがしんしんと降り積もる。
映画のストーリーは謎解き風。だけど「え?意外!」というのではなく「やっぱりそうだよね」を重ねながら進む。
そして、優しさや怖さを感じながら、誰にも感情移入できない傍観者となる。
韓国のTVドラマは最悪に気持ち悪いけど、韓国映画のリアリティは素晴らしい。
特にペドゥナの出演作は外さない。
「私の少女」では、少女役の子が素晴らしかった。
正統派ホラー顔にも見えるし、大河ドラマぽくもあるし。
子役の演技力は、ほぼ監督の指導力だと思うけど、頭がいいのか天才なのか。すごい。
マイノリティーを理解するには、人口が必要で。
大きな街になればなるほど、それぞれは個人であり、孤立もまあ許容される。
誰にも迷惑をかけないから、私のことをほっといてっちうのが、通る。
でも
小さな田舎町では、それはない。
しがらみは他者を廃絶し、他のプロパティに侵入し、
違うことを許さない。
助け合いという名の監視制度が浸透し
近所づきあいという名の時極絵図が繰り広げらえる。
誰もが透明人間だったらいいのに。
苛立ちには原因がある。
苛立つ人に全ての責任があるわけでなく、だからと言って許されることではないけれど。
苛立ちを共に感じ、共に育ててるからうまくいく人間関係もあるだろう。
僕は風にさわさわとなびく田園や
季節ごとに色を変える森や林や
よせては返す波の音に耳を傾けるような場所には住みたくない。
そこには何十年もの間変わらず守られているルールがあるから。
法律とか常識とかとは違う文脈の。
この映画の警官と少女は、どこにたどり着けるのだろう。
「私の少女」のように、個人と社会、マイノリティーとマジョリティ、経済と産業をしっかりと捉えて、なお、しっとりとしみるエンターテイメントを作り上げる国。韓国。
映画の中で出てくる韓国人は、本当に嫌な奴ばかり。
暴力的で、酒乱で、長いものに巻かれ、デカイ声をあげて暴れる。
でも
僕らの国で、こんな嫌な奴ばかりの出る映画が撮れるか?
いい人ばかりの出る、心温まる架空の話しか作れないんじゃ?
悪者は悪者で、正義は報われるような。
それは「絶対」ではない。
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