ちかえもん【NHKきらいな僕が木曜時代劇を絶賛する理由】

ちかえもんが50歳の僕にいろんなものをくれた

いやあ。
よかった。よかったよ。

ちかえもん。

最終回ねたの半分くらいは「やっぱそうよね」と思ったんだけど、ほんとにすばらしいエンディングで。非の打ち所がないおはなし。

 

 

近松門左衛門が曽根崎心中を書き上げるまでの痛快娯楽時代劇。当然フィクションの世界なんだけどね。

第一話は見逃したので、全話見た人ほど楽しめてないかもだけど。
ちかえもんと万吉はどんなふうにであったのかな~、なんて。

 

ちかえもん

50歳、最近ヒット作がかけなくなった人形浄瑠璃の大作家「近松門左衛門」
上演する小屋からは「新作はまだかーまだかー」といわれ、年老いた母からは「情けない情けない」といわれ、遊郭のいちばん安い部屋で年増の遊女に愚痴を聞いてもらうのが毎日。

いやあ、痛いよね。
過去の傑作を自慢しても「何それ?」てなもんよ。

おまけに忠義・あだ討ちの作品を書き続けてきたにもかかわらず、そんな世の中にすこし違和感を感じてもいる(設定)。

そういう基本的設定の上で、登場人物が自由に遊びまわる。
主人公のちかえもん。その母。小屋のパトロンのやり手の商屋さん。その二代目のあほボン。いわくありげな遊女、みるからに悪役な悪役さん。
ものがたりをかき回すのは、明るく軽いおおおとこ。

斬新な人物設定はまるでないんだけど、昭和の歌謡曲を替え歌にした「心のメロディー」や、赤穂浪士コントなどを挟みながら物語は展開する。
曽根崎心中がメインにあるので、キリキリとつらいムードも少しはあるけど、痛快娯楽作品だ。きっぱり!

 

ちかえもん、塩梅が、いい。ドタバタとしんみりと。

恋愛ドラマと時代劇、人情喜劇、さらにはサブカルチャーと、音楽ファン、文化ファンをも納得させる浄瑠璃シーン。おいしいところをごった煮して、とっつきのいいキャラクターを配置して。

さあ、どう料理する?そんな風に思うのだけど
ぺらっぺらのドラマは見たくないぞーなんて思った。

しかーし!

キチンと計算された脚本・編集。ちょうどいい具合で毎回入る「泣き」。
でもキャラクターがいきいきして、ストーリーがキチンと転がっていくのでイヤミじゃない。あざとさがない。
物語がきちんとしてる。

 

軽快な音楽。
暗すぎない遊郭。
松尾スズキの力量。
豊かな色彩。

 

時代劇セットモノが苦手なぼくでも、ここまでキャラクターの描き方がすばらしかったら、映画村撮影なんて気にならない。

笑って、うるっとして。次回がまちどおしい。
こんな三拍子そろったドラマは久しぶり。

ドラマを見たあとは、夫婦でちかえもんの顔まね、口真似をして遊べるというオプション付。

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ちかえもん・松尾スズキ・あかりん・小池徹平そして青木崇高

松尾スズキはさすがだった。
最終回の口上には涙が出た。
盛りを過ぎたと思われてるさびしい初老(もうね、ほんと、よくわかるんよ。IT大好きな若い社員ばっかりおるフロアにいるとね。涙)だって、心に燃えてる炎がちゃんとある。
自分の仕事を愛し、信じ、生きる。そりゃかっこよかった。
俺もがんばらねば!と心からおもったもん。

ももクロのあかりんが、まあ、浄瑠璃人形そのまんまのお顔で、すばらしい。
よかったねえあかりん。ほんとよかった。
大きなあかりんが、お着物でもっとまんまるになってて。
美しかった。

あかりん

小池徹平に、泣かされるなんて思ってもみなかったよ。
序盤のいやみな二代目から、抑圧、怒り、悲しみ、喜びなんてのが入り混じったキャラクターに化ける過程がすごかった。

万吉役の青木崇高。るろうに剣心でもいい感じの大男振りを発揮してたけど、今回はほんとによかった。明るくて爆発力があって、ファンタジック!子供のような笑顔と涙で、こいつ人間じゃないんじゃ?なんて思えた。純粋でキラキラしてた。ぼくとは180度ちがうから憧れた。

優香もよかった~。顔小さい~
高岡早紀も最高によかった~

岸辺一徳徳井優さんはいいのはあたりまえだし
富司純子も楽しんでいた。

北村有起哉の義太夫がすばらしかった。息をのんで、みた。
三味線の奏者にも感動した。
うすっぺらいポップロックな津軽三味線ばっかり聞いちゃだめだね。
楽器にはなるべき音と、やるべき舞台があるんだな。

人形浄瑠璃のシーンに、寒気がした。
あんなにからっぽな作りの人形が魂を持ってうごくんだ。
ほんの数ミリの顔の角度で、感情をあらわすんだ。
顔をみてるだけで、人形をみてるだけで、街道がみえ、藪がみえ、夕日も青空も見え、吹きぬける風さえも感じる。

ああ、生で見てみたい。

自由な文化が花咲いた江戸時代。元禄時代。
でも、現代とは違うしがらみや不自由もある。時代だからしょうがないのはわかるけど、やっぱり変なこともあるよね。
違和感をあぶりだすのじゃなく、違和感に沿ってるからこそ理不尽がリアルにみえる。違和への敬意を感じる。
心中っていう、超ロマンティックな題材が江戸の若者に受けすぎて、お上が禁止したってのもよくわかる。

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ちかえもんこと近松門左衛門は1653年生まれ。
最初の大ヒット「出世景清」が1685年。32歳のとき。
渾身の代表作「曽根崎心中」は1703年。50歳のときの傑作。
しかし、これが遺作とかではなく、その後も1721年(68歳のときだよ!)『女殺油地獄』(映画見た!すごかった)など、枯れることなく作品を書き続けた。
エロイじじいだったんだろううなあ。

 

>>wikiより

1723年(享保8年)に、幕府は心中物の上演の一切を禁止した。心中物は大変庶民の共感を呼び、人気を博したが、こうした作品の真似をして心中をする者が続出するようになったためである。
その翌年の1724年(享保9年)11月、門左衛門は72歳で没する。
辞世の歌
「残れとは 思ふも愚か 埋み火の 消ぬ間徒なる 朽木書きして」

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