ぼくにとって、かなり古い音楽仲間になる「古賀小由実」さんの歌とピアノを聞きにいった。
彼女と、彼女のご両親と僕は、同じ即興音楽のワークショップに参加してた。僕のしらない音楽の世界。ルールとかスタイルに縛られていた僕を、どどーんと大海原に放り投げてくれた、大切なワークショップでした。
当時は多分、彼女は女子高生。制服を着てて、UAの歌を歌ってた。
そのあと、ぽつぽつと風の便りならぬ、ネットの便りで、弾き語りを始めたことをしって。
一年以上前かな?見に行った事があった。
その時にも、ピリッとしたダークネスと、言葉のセンスと
伴奏ではなく、並走するピアノと
言い過ぎない言葉を駆使して、数分のドラマを歌っていた。とても素晴らしかったけど、それは
「ああ、あのお嬢さんが、こんなに素敵なシンガーソングライターになって。すごい!」って気持ち。
でも昨日の彼女のステージは。
風の音も、潮の香りも。薄曇りの海も。立ち入り禁止の看板も。
映像として飛び込んできた。一曲目の「海が見たくて」という曲に圧倒されて、呼吸できなかった。
カフェ&バーgigiが消えて、遠くに海が見えた。
手が震えた。
音楽から受けるデータ量が、僕のキャパをこえるくらいに。
ざざざざざざっと。
そのあと、日常を切り取ってピンでとめあようなかわいい歌や、恋の歌もあったんだけど。
僕は一曲目にうちのめされてて。
彼女は上京するという。
東京シティを経験するのはとてもいいよ。やさしさもさびしさもあるし。
僕は未だに、東京の街の早朝の風景をテレビなどでみると、鼻の奥がチンとするんだ。23歳、若き日の東京暮らしを思い出して。彼女(いまの妻)と会えなかった日を思い出して。
東京の朝は、きれいだ。
東京の変な人は、ほんと変だ。
東京はやさしい。東京はつらい。
古賀小由実さんの、すばらしい日々の為に。
最近、福岡を出る知り合いの若者が多い。
なんか、自分の事を思い出して、うれしくなる。
写真は、いつだか練習スタジオで偶然お会いしたときのもの。
もう一枚はものすごい変顔なので、見せられない(笑)
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