ラブソング:大人たちは化石のようだ
前回のラストで現れたレコード業界という妖怪たち。
第4話は希望が手のひらからするりと抜けて行くさまが描かれていた。
歌を、歌い手をめぐる様々な事情と感情。
大人たちの事情は感情を重くして、人の動きを鈍らせる。
過去の失敗から何かを学ぶチャンスもなく埋もれて行く。
でも今を生きる若者たちは違う。
目の前のトラブルや希望に心を震わせ、有頂天になり谷底へ落ちる。
人生のすべてが「初めて」だから。
予備知識もなく、地図もない。
ペリエも知らない。
新しい1日が文字どうり始まる。
ラブソング:歌うことが好き。それだけでも才能なのに
昔バンドしててさあ〜。
そんな話が溢れてる。
一度はいいところまで行ったんだよ。
そんな話も、よく聞く。
あの有名なバンドのデビュー前のメンバーだったんだぜ
ああ。
どうして今を生きないのか。
どうして戦うことを忘れたのか?
まあ、人生は戦いばかりじゃないけどな。
昔、福岡にはサンハウスというバンドがあって。
そのバンドのギタリストは何十年も第一線にいて、一度も休んだことがない。
最愛のパートナーを失った今も。
歌うたいも、ずっと音楽の現場にいた。
彼らは若者のために道を整理し、扉を開けたんじゃない。
自分たちが今日という日を生きるために、もっというなら、朝起きてギターを手にすること以外の生きる方法を考えたことがないだけかも。
一緒に音楽をやっていた女性ボーカルを失って、音楽の道を閉ざした福山君の役柄を見てると、そのギタリストのことを思ってしまう。
ラブソング:藤原さくらの輝く笑顔とハイタッチに救われる
大人たちの事情が若者たちに陰を落とすんだけど、そんなもの吹き飛ばすほどの藤原さくらの輝き。唇をとがらせ、バタバタと慌てながらも、思い出や過去に左右されるんじゃなく、今を感じ今を生きる。その姿にほっとする。
デビューの話がすっ飛んだとしても、ギター弾いて歌えるならいいよ。だろ?
きっと「Fコード」だって押さえられるようになるよ。
なんて思ってしまう。
ゴミ箱にシュートのシーン。
本当に楽しいシーン。
無敵だ。藤原さくら。
ドラマだとしても、役柄だとしても、そんなこと忘れて笑ってしまう。
まとわりつく猫のようにかわいい(笑)
今回のさくらの役はとても変わってる、いわば「飛び道具」
もしかしたらこの役が単に彼女に会ってるだけかも?何て思うこともあるけど
いざ、TVの画面で彼女が弾けると、そこには「事情に押しつぶされない感情」が、花火のようにポンポンと飛び出す。
周りの大人たちのゆっくりすぎる歩みに比べ、両手を広げて人ごみの中を走って、飛んでいくようだ。
菅田将暉と二人のシーンは、純度が高くて惚れ惚れする。
このシーズンも面白いドラマたくさんあるけど、キラキラ純度が高いのはこの二人が最高だ。
ラブソング:輝きから目をそらすばかりじゃダメだぜ大人たち
ここまでぐずぐずのダメダメな福山氏。いよいよ本気を出すのか?
12話(?じゃないかも)のうちの4話を使い、ダメさ加減に磨きをかけてここから燃え上がるのか?
ちょっと楽しみ。
おじちゃんとしては。
で、今日、痛かった話。
僕は当然福山氏の足元にも及ばないんだけど
「歌の才能のある子を利用する」はいて捨てるほどいるようなギタリストというセリフ。
うう。だって歌えないんだもん。
歌の才能にジェラシーを感じるんだもん。
いいなあ、歌える人。
そんな歌える人の横で僕はギターを弾きたいだけなんだろうか??
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