幕が上がる【夢追いの不安と希望】ももいろクローバーZ贔屓の人じゃなくても楽しめる。ていうかボロ泣き。

 

「幕が上がる」ももクロちゃんが好きだからこそ、ちょっと敬遠していた。

彼女たちのストーリー自体がまるで映画のようだから、それ以上の「作り物」映画に魅力があるのかどうか?

で、DVDが新作を外れて。
ま、そろそろいいかと。

昼間に、仕事の合間に見ようと思った。
イントロの風景から、ももクロちゃん(有安以外)のはしゃぎっぷり、普通っぷりが良さげで。
新入生オリエンでのシェイクスピア(苦笑)から
黒木華投入の美術室。

この辺で「あ、やばい」と思ったんだけど。
「この映画、くる」って。

 

中盤まで見で、タオルがいるくらい泣けて。
特に東京の夜空のところまで。

ちゃんと見よう、と、一旦切って夜、見直した。

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「幕が上がる」演劇部という特殊な集団。

演劇という蟻地獄にはまって抜け出せない人たちを見る。
とても幸せそうだ。
音楽よりも中毒性が高いということは、ライブよりも公演の方が何十倍も感じるんだろうなあ。オーガズムを。

考えてみればライブは、アマチュアの場合、ライブ会場に行って音響さんの前でリハして。それ以外は「演者」だけの世界。

でも演劇は、本を書くことから始まって(ここは歌を書くと同じか)小道具、大道具、音響、照明など他なり多くの人の手が入る共同作業だ。
稽古に稽古を重ねるのも、バンドではなかなか。
3か月間みっちり練習して、一回きりの本番、なんてことはあまりない。

そのくらい、常識はずれで、頭がいかれてる人たちが多い。
そして、その人たちが感じる快楽はものすごいんだろう。

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「幕が上がる」壁ドンも悲劇もビリギャルもS男子も桐谷美玲もいない(笑)青春映画

ももクロちゃんたちが、躍動する。悩む。
この映画にはおきまりの壁ドンもないし、恋愛も、変顔もない。
だからつまらないという論調も多い。

女はみんな「壁ドン」が好き!S男子が好き!涙が好き!余命が好き!

そんな画一化したマーケティングから生まれたアホみたいな映画を見続けて、若い子がバカになっていくのを見るのはツライ。

 

誰かと折衝しながら、自分の向き不向きにのたうちながら
ほとんど成功者のない業界に身を寄せ
欲望のためなら人を、親を裏切る。
それだけ痛みをともなう「演劇」。
でも、その痛みで救われる人も多い。演劇を作り上げる過程でしか、生きてる実感を得られない人も。

 

「幕が上がる」星屑たちの新しい夜明け

黒木華の演じる先生に連れられていった初めての東京。
高層ビルの窓が輝く夜景を見に行く演劇部。

満天の星と同じくらい、演劇に関わる人、役者を目指す人は多い。
言葉通り「星の数」だ。
東京という町には夢を持って集まってくる人が、数え切れないくらいいる。
あなたたちは、この星の一つぶなんだ。

 

「星の数ほど」という表現は、今まで否定的な意味合いを持つことが多かったように思う。
お前なんて、取るに足らない大勢の中の一つなんだって。

でもこの映画は

「あなたは多くの星屑の一つ。こんなにたくさん、同じように夢を見続け、目指してる人がいるって素敵じゃない?」という新しい解釈をしてくれた。

そうなんだ。
何かをやりたいと決めた時から、僕らはその世界の星屑の一つ。

やりたい理由はあまりなかったけど、やめる理由はもっとない。

 

「幕が上がる」黒木華がイライラしない(笑)

黒木華が、本当に素晴らしい場所にいる。

リップバンウインクルでのストレスのたまる演技や、重版出来の底ぬけすぎる演技でない、「元演劇に燃えた女性」というバックボーンを完璧に理解した演技をさらりと見せる。

演劇の闇と、光と。

それにとらわれる恐ろしさと美しさと体現する。

「ええ?蒼井優?」と思えるシーンもあったけど(笑)

きゃっきゃ自由に飛び回るももクロちゃんたちを目に見えない糸で操り、さらに自分も燃えるような欲望をごまかしきれない。

素晴らしい。

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映画として「つまらない」かどうかは評価が分かれるかもしれない。
一度でも夢を見て、とりつかれて熱を出した人。
青春をやり遂げた人、やり残したことがることを自覚してる人。
そして、あの頃には戻れないとわかってる人には響く。「幕が上がる」

 

「幕が上がる」を見てて。ああ、映画の良し悪しは「演技力」じゃないんだなと思った。

素人同然の演技や、少しマシな演技が「幕が上がる」には溢れてるけど、それ以上に描きたかったことが詰まってる。
役者は、演技は、映画の一部でしかない。

セリフは気落ちを言葉に変えたにすぎない。
そこにある見えないものを描き出そうとする作家と、見ようとする視聴者がはまった時、映画は動きはじめる。

黒木華がそこにいなかったら大事故だったかもしれないが(笑)

 

高校演劇はかなえられなかった僕の夢の一つ。
未だに自分がこんなに演技ができないって信じられない(笑)

ギターを持って歌うことも演技の一つとは思うんだけど、ギター外されたら何もできない(笑)

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踊る大捜査線シリーズに、全くもって興味も感慨も、もちろん感動などない僕が見ても、この監督作品、いいんじゃないか?と思った。

 

もう一つ。

あかりんは本当にももクロちゃんを辞めて良かった。
彼女がこの映画に出てたら、「飛び抜けすぎ」ていたはずだから。
演技力とか、そういうのじゃなくて「存在感」が。

あかりんは自分の道をわかってた。





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