シンプルシモン:感想【アスペルガーと優しいお兄さん】

シンプルシモン:人の心がわからない、妙なこだわりを持つアスペルガー症候群の弟と、その兄貴。周辺の人々。

その人がその人であるという「個性」としてしか、厄介なこの病気が描かれていない。
そうだよね。
病気って、その人とその人を取り巻く人たちにとっては「当たり前」だし、「個性」なんだな。

そんなシンプルな考え方に行き着く、良質な映画。

自分は宇宙にいて交信してる。
そんな風に実生活にリアリティを感じずに生きてる時がなかった?
空想ばかりが頭で爆発して、日常生活に降りてこれないこと、なかった?

僕はアスペルガーではないと思うけど、そんな風に「自分の世界の情報に埋もれてしまう」少年時代だった。

自分の殻に閉じこもるってよく言われるけど、それとはちょっと違うんだ。

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シンプルシモン:あまりにも優しい兄貴。シビアな現実に耐えられないその彼女

実家を飛び出して、兄貴の家に来た弟くん。
彼には時間と形と人の役割について異常なこだわりがあり、例外が起きるとパニックになる。そんな生活が上手くいくわけもなく、兄貴の彼女は出て行った。

兄貴に彼女を作らないと、皿洗いの役目をする人がいない!

そんな考えで弟くん「シモン」は、兄貴と好きなものが一緒の子を探し出そうとする。

日本ではアスペルガーがったり、複雑な病気の話は「超能力があったり」「余命を一生懸命生きたり」「献身的な夫婦愛」ばっかりだけど。
この話は、

その人が普通に考えるままに行動する個性についての話になってる。

泣ける!というのでも笑える!というのでもなく。
カテゴライズされるのを嫌う映画。

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シンプルシモン:チープで可愛い、食べてしまいたいセットや小道具

あえて言うなら、北欧おしゃれ系(笑)そのくらい画面の端々にまで美意識が詰め込まれてる。
とにかく「可愛い」のだ。

宇宙船(ドラム缶)、兄貴が乗ってる不思議な乗り物。壁紙。
もう食べてしまいたいくらいの夢物語的絵柄。

そんなポップでキュートな画面の中を赤と青のジャージでトントンと歩くシモン。
ゾンビ映画のような可愛らしさ。

メッセージと音楽と、芸術と大衆文化。
そのバランスがとても良い作品。

個人は尊重されるべきだし
勇気は尊重されるべき
もちろん、愛も。
レベルや表現方法は違っても。

 

愛情のない悪意なんて、ほとんどないよというおとぎ話でもある。

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