ROOKIE YEARS BOOK ONE【今ではあまり覚えていないティーンの頃】

こんばんはブログアパート管理人のサニーです。

六本松の蔦屋書店に行くたびに読んでいた本がありました。それがこの「ROOKIE YEARS BOOK ONE」。とうとう買っちゃった。
アメリカのティーンエイジャーが感じていること、悩んでいること、憧れていることをとにかく雑多にぶっこんだ本で、デザインも文章も素晴らしい。

この本と岡崎ジャーナル(岡崎順子のエッセイ)を交互に読みながら(数ページだけね)流れてくるアップトゥデイトな音楽を聴くのが好きだった。

 

老眼の僕は少し離して見なきゃ読めないっていう残念さはあるけど。

 

ROOKIE YEARS BOOK ONEは夢と挫折と冒険と不道徳が並列に並ぶ本

見開きいっぱいに並んだ文字。
翻訳された文章独特のリズム。

女の子は可愛い!でもなくて
女の子は気難しい!でもなくて
ティンエージャー最高でも、くそ!でもない。

 

逆に言うとその全てがオッケー。ページを開けばいろんなライターがリアルな(としか、言えないけど)大人になる前の痛みと不安を書き綴ってる。

平和な気分になることもあれば、ノスタルジーを感じる記事も。

誰もが良かったり悪かったり、不格好でスマートな。
子供時代とのお別れを強要されたり、自ら進んで扉を開けたり。

 

ここにあるのは「高校生活の胸キュン恋愛」とか「ドエスな男子に告白された」とか「仲間と、チームと一緒になって青春の炎を燃やす」なんていう腐りきって異臭がする日本の映画やドラマにあるような「お話」ではない。

 

「それぞれが個人で」なおかつ「並列」で書かれた、人生のある時期の記録。

 

男の子と話すよりジェンダーなカップルがどうしたらちゃんと幸せになれるかを考えてしまうよな「仲間はずれ」の青春を送るティーンたちの話。

写真もデザインも、コラージュも本当に素敵

 

ROOKIE YEARS BOOK ONEは大人が作った理想の青春をお手本としてそれに近づこうとすることはないよって教えてくれる。

 

今から40年前にティーンエイジャーだった僕は、ぼんやりと過ごしていた。夢もない代わりに不安もなかった。

アメリカのティーンが感じるようなサッドネスは大学を中退してからのこと。
そこから「社会人としての割礼」も「社会生活で学ぶべきメソッド」もすっ飛ばして初老になった。

その初老の、消化しきれなかった残骸が「無駄なもの」でなくて「有意義な化石燃料」だったってことを気がつかせてくれる本。

 

 

大事に大事に読んでるから(なんせ3500円+税!!)なかなか進まない(笑)

 

 

初めてキスした相手に10年後にインタビューに行くと言う記事なんかサイコーだった。

「白人至上主義はクソだ!」と言うTシャツを着た彼に彼女は夢中になった。情熱的な瞳に、白鯨についての美しい詩を作る彼に夢中だった。ライターになりたいという夢を家族に反対されてることにも根気よく相談に乗ってくれた。

16歳のある夜、キスをした。
それから何度もキスをした。

それから10年。
パンクだった彼は修士課程を終え、卒論を書くことに時間を使いたいと思っていた。
この10年は遠回りだったし、うまくいかないことも公開することもあったよと笑う。

「あの頃いいと思っていたファッションより、もう少し上をいくものが好きになって、音楽に重きをおくことはやめた」

「ノスタルジックにはなりたくなかった」

「社会的な考えは、あのころ目覚めた時と同じだし、反抗心を持ち続けたいと思ってる」

彼はそういった。
彼女は自分はどう変わった?と彼に聞くんだけど

 

「君は僕がそうなってほしいと思っていたようになったよ。とても難しいことだけど、夢を掴もうとしてる」

 

ものすごいスイートじゃない??僕はこれを読んでちょっと顔が赤くなったし、鼻の奥がツンときた。

 

ROOKIE YEARS BOOK ONEは気分別のミュージック・プレイリストのよう

ファッションやショービズ界で活躍しているおとなへのインタビュー記事もなかなか素晴らしい。やたらもったいぶった音楽雑誌やなんかのプロモがかったちょうちんインタビューは違う。

 

前書きであるように「ティーンになる前におばさんからプレゼントされるタイプの本」ではない。

セックスやドラッグ、マスターベーションの話が、簡単メイク術や古着屋さんで掘り出し物をどう見つけるか!性的マイノリティーで悩む話と怪獣グッズが一緒くたに並んでるから。

 

大人の誘導する「可愛いいい子」になることで優越感を感じれる人生を送れればよかった。

誰かの引いた線路を歩ければよかった。

でも、そうやって大きくなっていったティーンたちの悩みも、苦しみもある。

 

 

とにかくボリュームたっぷり!

ティーンから遠く離れた、島国の初老でさえこんなに楽しめる。

まあ、全国の図書館で見るタイプの本じゃないかもね。シリーズでどんどんでるみたいだから期待してる。

 

 

ROOKIE YEARS BOOK ONEの著者タヴィ・ゲヴィンソンは、10代の女の子向けオンライン・マガジン「Rookie」の編集長であり、創設者。

2011年、15歳の時に「Rookie」を立ち上げてから大きな話題を呼び、トークライヴ「TED」「the Economist’s The World」「the New Yorker Festival」「the Melbourne Writers Festival」やオーストラリア・シドニーのオペラハウスでも講演を行なった。

また、女優としても活躍し、映画「おとなの恋には嘘がある」、NBC「ペアレントフッド」などに出演。

2014~2015年にはブロードウェイの舞台「This Is Our Youth」で主演を務めたらしい。

 

 

 

今、日本のティーンの中にもいるかもしれない。大人に消費されずに自分たちのカルチャーを作り出していく人が。

カルチャーはカタログではない。

何も買わなくても、そこに広がる大きな海がカルチャーだ。

 

 

おもな内容抜粋

  • 泣き顔を5分で元に戻す方法
  • 真夜中のおやつについて
  • オールナイト営業のファミレスにたむろする10代へのインタビュー
  • ビッチフェイスのつくり方
  • 最悪な状況を抜け出す方法
  • 著名人に聞く高校1年生の想い出
  • はじめてのフェミニスト・アクション
  • 女の子同士のけんか解決法
  • つまらない田舎町での楽しみ方
  • 他の人にどう思われるか気にしない方法
  • 人種差別・スクールカーストに悩む少女のレポート
  • 最低の男性関係の断ち切り方
  • 段ボール宇宙船の楽しみ方
  • カミングアウトをした同性愛女性の記録
  • 失恋の乗り越え方

など

 

これからもちょっとずつ楽しんで読んでいくから、また書くかもしれない(笑)

 

【704号室】ガーリーおじちゃんはまったく役に立たない2018





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