こんばんは、ブログアパート管理人のサニーです。
6/9はロックの日とかいう感じで各地でイベントがいろいろあったみたい。
ツイッターにも「ロック通15問」みたいなのが流れてきてて(しかもほとんどがロック?てバンドのネタ)ああ、お祭りなんだな〜。と。
そのロックの日にブローインでライブでした。
めちゃくちゃすごかった。
いっつも言ってるからあいつまた忖度してやがると思われるだろうけど。本当に。
はっきりわかった。僕はロックの持つ「共同体」や「一緒に盛り上がろうぜ!」的なものが大嫌いで、個人が個人でいるために誰とも分かり合えないってことが好きなんだなと。
それぞれがバラバラに盛り上がり、バラバラなダンスをする。それが好きなんだ。だからフェスの風景が気持ち悪いんだ。(逆に言うと、ステージからちょっと離れたところの感じがすごく好きなんだけど)
絶対に交わらない、100%「そうそう!」ってならない。
それを肯定したい。
多少の重なり合うところで共感し、重ならないところは尊重する。
ここまでバラバラの個性の、バラバラの表現方法の人たちが集まって、ただただ混ざり合わない、個が最後まで個のまんまでいるライブって、そうない。
一番手のたけっちが直球と変化球を織り交ぜた絶妙のコーディネートで祭囃子を始めた。いつものように手の込んだ美しすぎるギターに、赤裸々すぎる歌詞が乗り、さらに爽やかに歌い上げる。
あいつは狂ってる。
一番優しいんだけど、狂ってる(笑)
音楽の質が高い!びっくりするほど。
二番手の川上健次郎さんにびっくりした。
超好き!好きすぎる歌。
言葉の重なりとビート。
ああ、僕も心の余裕があるときはこんな歌が書けてたのに(笑)なんて思った。
優しくやらしく。
ほんとびっくりした。まだまだいる。まだまだ知らない巨人がいる。
三番手、ど真ん中。Good Night,My Kitten。今世界が欲してる音楽。
人生で「負け」を味わったことがある人、眠れない夜を過ごしたことがある人。彼を見て欲しい。
お小遣いを前借りしてでも。
この日、新しく耳にした曲に
歌うことにはもううんざり。でも、黙ることにはもっとうんざり。
と言うフレーズがあって。僕はここで号泣した。本番前なのに。
そうなんよ。もうね、仲良しとお酒とソフトドリンク飲んで豚バラ食べて映画の話とか知り合いの噂とか話しながらじゃあねって別れて眠りにつきたいよ。
でもね、気がついたら白い紙を前にしてギター持って弾いてるんだよ。
誰も聞かない、後世に残りもしない、いたことすら覚えてらえないのにさ。
続けて彼はこう歌う。
モーツアルトに思いをはせるより、彼と同じ時代に生きて日の目を見なかった作曲家たち。楽譜の一枚も残っていない肖像画もない作曲家たち。僕らも同じ。
と言う感じのものがあって。
もうすべてがここにあった。言いたいこと、言われたことのすべてがあった。
後世に名を残す偉大な作曲家にとっても、全く日の目を見ない僕らにとっても「音楽を生む」と言う作業と幸福感と絶望感は同じ。
誠実でいれるかどうかは問題だけど。
たった一人のロックバンドにスタンディングオベーションが止まらない。
そんな爆発した会場をウエムラ×ケンジ君は、彼の色に塗り直す。
ルーズなニューヨークパンクで。
ロックンロールの波をニューウェーブが消すように。
熱いラップの後の、ひやりとした熱。
色合いの違う熱。
全くかぶらない、同じ熱量。
そして僕だ。
とてもやりにくかったけど、今日は僕にはやることがあった。
友人のソングライター萠珈のカバーをやると本人に言ったから。
彼女に起こったいろいろをちらっと目撃して。
彼女は傷ついていた。(なぜかこんな時に限って目が覚めて目撃しちゃうんだよなブログ)
ソングライターとして尊敬する(嫉妬する)彼女にとって「軽い景気付けになるかな」と思って(笑)まあ、見に来るわけではないんだけどね。
僕にとっての萠珈は作品が全てで、応援するって言ってもまあコロロを買ってあげるか、ライブを見に行くかなんだけど(笑)
だったら彼女の作品を鳴らしたいと思った。
前半は新しい曲を。
- ビューティフル
- 世界のバランス
- 彗星の夜
ビューティフルは最近、なぜか人気がある。僕の今の一番素直な新曲かも。
世界のバランスは、ただ「イエス」と返事する人たちへの当てこすり(笑)
彗星の夜は映画のような終末感。
この後、萠珈の「音甲斐(ねがい)」をカバー。彼女をモチーフにした「灰色少女」とセットで。
うまくは歌えなかったけど、これは景気付けのダンスでもあるし、頑張れよ〜ってな応援でもあるから。恥をさらして公開しておく。後悔はしない(笑)
灰色少女はこんな感じの歌
遠くまで見渡せる高い塔の上 あの子は一人で 西の空を見てる
山に落ちてく 夕日が綺麗 あの子の髪を赤く染めてゆくあの子はギターを抱えて あなたに向かって歌うよ
本当の嘘を囁いて あなたの扉を叩くよ手のひらにすくえるだけの 灰色を六本の弦で
深いブルー 泡のようなピンク 壁に映る影絵を歌うよ遠くまで見渡せる 高い塔の上 あの子はひとり
本物の「音甲斐(ねがい)」はこちら
素晴らしいだろ?水の中にいるようだ。6月の歌じゃないか。
うねりくねり 流れ着く川のほとり
通り一遍な遣り取り
最後は速達。
10年も前に作った歌。
世界はこの10年で加速度つけて崩壊してる。
悲しいことばかり増えてる。
悔しい悔しい。
人が人を殺すのを見るもはもう嫌だ。
誰かを殺さなきゃいけないのもいやだ。
こんな嫌な歌を歌いたくない。
高橋プランクトンや萠珈、それにキトゥン君。
後世に名を残さないかもしれないけど、(残して欲しいと思ってるんだよ!)今、同じ時代を生きてるんだよ。生で見に行けるんだよ。2000円くらいを持っていけば、聞けるんだよ。
見にこいよ。
知らないままで死ぬなよ。
僕も彼らと同じ時代を生きて、作ってる。
共鳴するところ、しないところ、共感するところ、しないところがもちろんあるよ。
でもそれぞれの人生で作られた作品の純度と、血の滲むような情熱は同じだ。
国旗はためく元で 融通の利かぬ自由に乾杯する前に。
【704号室】ガーリーおじちゃんはまったく役に立たない2018
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