コミケでのお話がツイッターで回ってきたのを見た。
スケッチブックという文化があって
来場して商品を購入してくれた人に「その人に向けて」ささっと、絵をかいてあげるものらしい。
もともとはあまり人気のない作家さんが、買ってくれたお客さんに「感謝の意」を表するために始めたもの。
もちろん無料で。感謝のしるしだから。
それが今、ふたつの要因で厳しくなってきてるらしい。
- 客側が「スケッチブックを強要」し始めた。・・・あいつには書いてやって、なぜ俺にかかない?という不満が生まれる。
- 書いてもらったものを「転売する人たち」が出てきた・・・。無料で書いてもらった物が有料で取引されるようになった
コミケに詳しい息子の話。
当然「真実」ではないこともあるだろう。彼の周りで起こってる事実と、意見を集めたものだから。
僕はその話を聞いて
「有料にしたらいいやん」
と思った
アメリカのコミケなどではそうらしい。
でも、それはちょっと違うんだって。
「感謝」で始まったものが「値段が付く」ことに、作家も客も双方が違和感を持つらしい。
感謝という「プライスレス」なことが「いくら」という決まった価値基準の中に埋もれていく。
そもそも、昔は現金で商品を買うのは当たり前で、スケッチブックを書いてもらったら、そのうえに差し入れなどをするのが礼儀らしい。
それに対して作家は「こんなにたくさん差し入れありがとうございました!」などとSNSで応える。そこには「隠された感謝と感謝」があるらしい。自分が送ったものが写真にのってるのもうれしいだろうし
それはわかる。
もう一つは日本人の「お金に関する考え方」が原因だという
日本人はお金をあげるという行為を
- 卑しいもの
- 上の者から下の者への施し
だというふうに感じるじゃなかろうか?と彼は言っていた。
定価が決まってるものはいい。それは購入だから。
投げ銭も同じで、「アートに対してお金を払ってる」と言う感覚が満ちにくく「施しをしてる」気分になるらしい。
それが尊敬する作家さんに対して「お気持ちを包む」というのが難しいと。
なるほどねぇ。
それはサービスや行為に対して「チップをあげる」習慣がないこともあるかも。
尊敬する作家さんに対して「お金」でことを済まそうとするのに抵抗があるんだって。
それならやっぱり定価にした方がいいんじゃない?
日本人は感謝という奥ゆかしいものを持ってるという。
でも感謝を強要する、サービスを強要する怖さも持ってる。
お金持ちが没落しました!という話はとにかく受ける。
そして無一文になってからまた大逆転したという話も。
お金に対して「汚い」と「綺麗」鹿持ち合わせてないのって、何かとめんどくさいよね。
息子はホテルに勤めてる。
そこでよく話に出るのが
10,000円のホテルにはクレームがたくさん。
50,000円のホテルはクレームがない。
料金に見合ったサービスがあるからだろ?と聞くと、それだけではないらしい。
- 10,000円のホテルには「泊まってやってる」
- 50,000円のホテルには「泊めていただいてる」
という感覚が生まれるんだって!!
なんかすごーく腑に落ちた。
ひゃー、なんとせせこましい気持ちよ(笑)
【704号室】ガーリーおじちゃんはまったく役に立たない2018
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