2016年:私のベストテン【映画館で観た映画編】〜この世界の片隅に・他〜

2016年は、割と見たかもしれない。
とは言っても20本弱だから「映画ファン」の皆さんよりかは全然少ないし、話題の「君の名は」とか見てないので参考になるかどうかはわからないけど。

まずばベスト3から。

第1位「この世界の片隅に」

この時代に、この時代だからこそかもしれないけど。
芯があって、主張があって、アジテーションより作品が勝っていて。
アニメーションでやるべきことがなされていて
能年玲奈をもう一度地表に引っ張り出してくれて。

見るべき映画とかって言い方嫌いだけど、まさにこれこそがそう。

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第2位「ブルーに生まれついて」

イーサンホーク主演のチェットベイカーの半架空映画。
薬物についてのニュースはこの小さな島国の現代にも影を落としてるけど。
周りから見て「落ち行く男」のジャズマンの半生を、美しく優しく、そしてこれ以上悲しく切なく描けないだろうってくらいのエンディング。

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第3位「ブルックリン」

移民に手のひらを返し始めたアメリカを象徴する映画。
今の日本も、都合のいい労働力として外国人を使ってるけど。
夢と希望を抱いて田舎の町を出るという、いつまでも変わらない欲望についての映画。
古き良き時代という言い方があるけれど、良き時代だったことなんてない。
今年はすごい映画がたっぷりだったから3位だけど、10年ぐらいたっても忘れられない映画。

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第4位「シン・ゴジラ」

圧倒的にかっこいい登場人物たち。そしてゴジラの怖さ。
日本人がすごい!なんていう風潮には本当ヘドが出るけど、この映画は災害に「立ち向かう人たち」と「無慈悲な災害」についての話。
今年いちばん「知らない人でもこれを見てたら話が盛り上がる」映画だ。
在来線爆弾について熱く語り、官僚について語る。
本当の政治もこれくらい話題になるといいのにね。

 

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第5位「シーモアさんと、大人のための人生入門」

生き抜いてきた人の強靭な優しさに満ちた映画。
ドキュメンタリーならではの言葉の強さと、戦いをくぐり抜けてきた後の穏やかな生活。
こんな人に出会えたら
こんな人になれたら
年の終わりに素敵なプレゼントをもらったような映画。
星の王子様が言っていた通り「大切なものは目に見えない」そして「大切なものは自分の中にある」と教えてくれた。

 

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6位以降はこんな感じ

 

6位「蜜のあわれ」

石井監督の作画のうまさとユーモア、優しさが「二階堂ふみ」という素晴らしい媒体によって大爆発。キュートで可愛い「ロリータ」映画。日本人は一億総ロリータだと思うこの頃だけど、本当の意味での「老人が若い娘に振り回される愉しさ」を描いてるものは少ない。
そして世の中の人「二階堂ふみ お尻」で検索しすぎ(笑)

>>>蜜のあわれ【感想】はこちら

 

7位「シングストリート」

80年代のピュアな音楽を素材として青春のあれこれを描いた映画はたくさんある。シングストリートが素晴らしい映画なのは、愛の込め方がハンパないこと。
妄想への愛、旅立つ人への愛。
21世紀の「小さな恋のメロディ」とも言えるエバーグリーンな傑作。
音楽が好きな人、バンドが好きな人、MTVを夜中じゅう見てた人は泣いちゃうよ。

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8位「リリーのすべて」

男の体に、女の心。心が引き裂かれるようなつらい人生を抜け出そうと、初めて「性転換手術」を受けたリリーのお話。
本当につらい、苦しいお話をすくうのは美しいレース、チュチュ。絵画。
エディレッドメインという俳優の凄さを感じる。
自分らしく生きることは、どんな人にもある權利。
自分と違うものを理解する力は、もしかしたら昔より今の方が劣ってるのかもしれない。

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9位「Too young too die 若くして死ぬ」

宮藤官九郎は素晴らしい。オリジナルな脚本で映画を作るから。ベストセラーや漫画の原作を必要としない映画監督は貴重。
生きる力にあふれたロックンロールコメディ。神木隆之介のプロフェッショナルさはもうどうにも止まらないが、「生きる」って素敵なことだ!と笑わせながら染み込ませる。公開されて良かったね。

>>>若くして死ぬ【感想】はこちら

 

10位「リップヴァンウインクルの花嫁」

宮藤官九郎と同じく、我が道を行く岩井俊二の脳内でおこる妄想を美しすぎる映像だけで無理やりつくりあげた映画。
俺の映画だ。俺の思うようにする。
優男風な監督の男気溢れる作品。
リリィシュシュのような切れ味や、花とアリスのようなユーモアは控え目なぶん「夢みる中年感」が出過ぎてるけど(笑)
Coccoが素晴らしいのはもちろんだけど、黒木華というものすごい素材を見せてくれた。そういう才能は枯れてないなぁ。

>>>リップヴァンウインクルの花嫁【感想】はこちら

 

他にも

  • スポットライト
  • シークレットアイズ

などのサスペンスも良かった。

  • スーサイドスクワッド
  • ファンタスティックビースト

なんていう大作も楽しかった!

 

ちなみに金返せ!(とは言わないよ)くらいのワーストは

アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅

でした。

 

来年も色々楽しませてくださいね!





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